ラインスキャンの設定

[ラインスキャンの設定] ダイアログでは、ラインスキャンビジョンシステムのハードウェアエンコーダを設定します。また、このビジョンシステムの特定の診断値を表示します。

:  4 位相ハードウェアエンコーダを利用しているときに、ビジョンシステムが画像の取り込みを開始し、4 位相ハードウェアエンコーダが、反対方向に移動してフレームトリガの開始点を通過したという信号を出力した場合、取り込まれた画像は正常には生成されておらず、使用することはできません。 このような状況が発生した場合は、方向を反転したという信号を出力したときに、ビジョンシステムをオフラインにします。 次に、4 位相ハードウェアエンコーダが以前の方向に戻ったという信号を出力したときに、ビジョンシステムをオンラインに戻します。
  • [画像最大高]: ラインスキャンビジョンシステムにおいて、画像の生成に使用される最大行数および最大画像バッファ数を指定します。

    ビジョンシステム 画像最大高
    In-Sight 5604

    2048 (デフォルト)

    4096

    8192

    In-Sight 9902L

    2048

    4096 (デフォルト)

    8192

    12288

    16384

    :  
    • ラインスキャンビジョンシステムの [画像最大高] の設定を変更するには、ビジョンシステムを再起動する必要があります。その結果、すべてのジョブおよび設定ファイルが不揮発性フラッシュメモリから消去されます。 続行する前に、ジョブを保存するかバックアップしてください。
    • 起動時にビジョンシステムに割り当てられる画像バッファのデフォルト数は、ビジョンシステムの解像度と RAM サイズによって異なります。 [画像最大高] の設定を調整すると、ビジョンシステムで利用可能な画像バッファの最大数が増加または減少します。 必要に応じて、[画像バッファ] ダイアログを使用し、起動時にビジョンシステムに割り当てる画像バッファの数を変更してください。
    • ラインスキャンビジョンシステムを使用する際、[位置決め] または [検査] ツールの領域の幅には、上限があります。 領域の幅を広げるには、スプレッドシートビューにアクセスし、数式バーに領域の値を手動で入力するか、あるいはコントロールまたは構造体関数を作成し、ツールの [領域] パラメータから参照する必要があります。

      ビジョンシステム 解像度 画像最大高 プロパティシートの最大幅
      In-Sight 5604 1024 ✕ 8192 8192 3072
      In-Sight 9902L 2048 ✕ 16384

      8192 以上

      6144
      1024 ✕ 16384 4096 以上 3072
  • [ハードウェアエンコーダ]
    :  [エンコーダタイプ] または [方向] を変更するには、[画像の設定] アプリケーションステップの [ライントリガタイプ] パラメータを [ハードウァアエンコーダ] に設定し、ラインスキャンビジョンシステムをオフラインにし、ユーザはフルアクセスのアクセス権を持っている必要があります。
    • [エンコーダタイプ]: ラインをトリガするために使用されるエンコーダのタイプとして、[単位相] (デフォルト) または [4 位相] を指定します。

      :  
      • エンコーダタイプを [単位相] に設定した場合、単位相ラインエンコーダを 1 番目のエンコーダ入力に配線する必要があります。2 番目の入力にラインを接続しても、動作しません。
      • [4 位相] エンコーダは、方向に関する情報を提供し、2 点の高速入力が必要です。
    • [方向]: [4 位相] エンコーダの方向を指定します。選択肢は、[プラス] (デフォルト) または [マイナス] になります。 ラインスキャンビジョンシステムは [方向] を使用して、正しい操作方向を決定します。 逆方向のステップは無効とみなされ、現在のフレームは破棄されてしまいます。

      :  このコントロールは、[エンコーダタイプ] に [単位相] が設定されている場合には無効化されます。
  • [診断]
    • [エンコーダ数]: エンコーダのステップ数 (ソフトウェアエンコーダの場合はミリ秒) を表示します。
    • [ライン数]: カウンタが前回リセットされてから現在までに実行された画像取り込みライン数の合計を表示します。
    • [ラインオーバラップ数]: エンコーダレートが大きすぎたために失われたラインの数を表示します。
    • [バッファオーバラン数]: ラインスキャンビジョンシステムで画像バッファが不足した回数を表示します。
    • [フレーム/秒]: 1 秒あたりに取り込まれたフレームの数を表示します。
    • [ステップ/秒]: 1 秒間に外部エンコーダから受信するステップの数を表示します。

      :  ソフトウェアエンコーダが使用されている場合、1 秒間のマイクロ秒数を表示します。
    • [リセット] ボタン: すべての診断統計情報を 0 にリセットします。

      :  診断統計は、[リセット] ボタンをクリックしたとき、またはビジョンシステムがオンラインまたはオフラインに切り替わったときに、リセットされます。
  • 1K 解像度 (低照明モード): 解像度が減少し、照明感度が向上します。 このオプションは、In-Sight 9902L ビジョンシステムのみでサポートされています。