ExtractColorHistogram

画像領域からカラーヒストグラム配列を抽出します。

ExtractColorHistogram概要

ExtractColorHistogram 関数は、画像領域内のすべてのピクセルにアクセスしてカラーヒストグラムを累積します。各カラーピクセルは、3 つの個別の色成分によって構成されています。これらの成分は、赤、緑、および青の組み合わせ (RGB) と、色相、彩度、および明度の組み合わせ (HSI) の両方またはどちらかとして表されます。RGB も HSI も、ピクセルの各成分は 0 ~ 255 の値に変換されます。したがって、累積されるヒストグラムには各色成分について 256 の要素が含まれており、各要素には、配列要素のインデックス番号と等しい値を持つピクセルの総数を示す値が含まれています。

:  ExtractColorHistogram 関数で返された HSI 値は、MatchColor 関数と TrainMatchColor 関数で返される HSI 値と異なることがあります。MatchColor 関数と TrainMatchColor 関数は、HSI の処理の前にピクセルの平均値を出し、ExtractColorHistogram 関数は HSI の処理の後にピクセルの平均値を出します。画像で検出される色のランダム性に応じて相違が大きくなります。

ExtractColorHistogramの入力パラメータ

Syntax:ExtractColorHistogram(画像,フィクスチャ.行,フィクスチャ.列,フィクスチャ.角度,領域.X,領域.Y,領域.高さ,領域.幅,領域.角度,領域.カーブ,カラーモード,表示)

画像

この引数は有効な カラー画像データ構造体を含んでいるスプレッドシートのセルを参照している必要があります。デフォルトで参照されるセルは A0 で、このセルに AcquireImage 関数によって返される画像データ構造体が含まれています。

:  有効なカラー画像データ構造体を返す関数は、AcquireImage 関数だけです。

フィクスチャ

 

フィクスチャ入力、またはビジョンツール関数の画像座標系の出力に関連する対象領域 (ROI) を定義します。フィクスチャに関連する ROI を設定すると、フィクスチャが回転または移動した場合に、フィクスチャに対応して ROI を確実に回転または移動できます。

デフォルト設定は画像の左上隅で、(0, 0, 0) になります。

画像座標での行オフセット。
画像座標での列オフセット
角度 画像座標系での方位角
領域

これは対象領域 (ROI) とも呼ばれ、解析の対象となる画像の領域を表します。変換および回転可能な矩形の画像領域を作成します。このパラメータを選択して、プロパティシートのツールバーにある [領域の最大化] ボタンを押すと、画像全体が対象になるように領域が自動的に拡張されます。

X フィクスチャ座標での原点の X オフセット
Y フィクスチャ座標での原点の Y オフセット
高さ 領域の X 軸に沿った寸法。
領域の Y 軸に沿った寸法。
角度 フィクスチャ座標での角度。
カーブ 領域の X 軸と反対側の境界線との間の角度変位。
:  
  • ピクセルがヒストグラムに計算されるようにするには、ピクセルが画像領域の範囲内に完全に含まれている必要があります。部分的に含まれているピクセルは計算されません。
  • [フィクスチャ] および [領域] パラメータは、画像の範囲内で定義されている必要があります。画像の範囲内で定義されていない場合、この関数は #ERR を返します。
カラーモード

ヒストグラム内で計算して表示するカラー表現タイプを指定します。

:  ExtractColorHistogram 関数で返された HSI 値は、MatchColor 関数と TrainMatchColor 関数で返される HSI 値と異なることがあります。MatchColor 関数と TrainMatchColor 関数は、HSI の処理の前にピクセルの平均値を出し、ExtractColorHistogram 関数は HSI の処理の後にピクセルの平均値を出します。画像で検出される色のランダム性に応じて相違が大きくなります。
0 = RGB (デフォルト) すべての入力ピクセルの赤、緑、および青 (RGB) 成分を計算します。ヒストグラム内では、赤成分は赤色の線で、緑成分は緑色の線で、青成分は青色の線で表示されます。
1 = RGB+HSI すべての入力ピクセルの赤、緑、および青 (RGB) 成分と、色相、彩度、および明度 (HSI) 成分を計算します。ヒストグラムは HSI のみを表示し、色相成分は赤色の線で、彩度成分は緑色の線で、明度成分は青色の線で示します。
2 = HSI すべての入力ピクセルの色相、彩度、および明度 (HSI) 成分を、最適な HSI 処理で計算します。ヒストグラム内では、色相成分は赤色の線で、彩度成分は緑色の線で、明度成分は青色の線で表示されます。
表示

画像上の ExtractColorHistogram グラフィックスオーバレイの表示モードを指定します。

0 = 非表示 (デフォルト) ExtractColorHistogram 関数を含んでいるセルがスプレッドシート内のアクティブセルである場合を除き、すべてのグラフィックスが表示されません。
2 = 入力のグラフィックスのみ 入力画像領域が常に表示されます。
3 = すべて表示: 入力とチャート 入力画像領域とヒストグラムチャートは両方とも常に表示されます。

ExtractColorHistogramの出力

戻り値 RGB と HSI 度数分布の両方またはどちらかを含んでいるカラーヒストデータ構造体。入力パラメータが無効であれば #ERR を返します。
結果 ExtractColorHistogram 関数を初めてセルに挿入すると、スプレッドシート内に結果テーブルが自動的に作成されます。

ExtractColorHistogramデータアクセス関数

次のデータアクセス関数がスプレッドシートに自動挿入され、結果テーブルが作成されます。

:  これらのデータアクセス関数は、[カラーモード] パラメータの値に関わらず、自動的にスプレッドシートに挿入されます。[RGB] (カラーモード = 0) を指定すると、色相、彩度、明度については #ERR が返されます。[HSI] (カラーモード = 2) を指定すると、赤、緑、青については #ERR が返されます。

HistMean(カラーヒストグラム, 0, 255, 0)

平均赤チャネル値

HistMean(カラーヒストグラム, 0, 255, 1)

平均緑チャネル値

HistMean(カラーヒストグラム, 0, 255, 2)

平均青チャネル値

色相

HistMean(カラーヒストグラム, 0, 255, 3)

平均色相レベル値

彩度

HistMean(カラーヒストグラム, 0, 255, 4)

平均彩度レベル値

明度

HistMean(カラーヒストグラム, 0, 255, 5)

平均明度レベル値