TrainLineScanDistortion

LineScanDistortion 関数と In-Sight 5604 ラインスキャンビジョンシステムで使用するために、画像領域のレンズの歪みを計算します。TrainLineScanDistortion は、均等な間隔で黒と白に交互に並んだ列の画像を処理することでレンズの歪みを計算します。また、画像全体または画像の特定の対象領域を使って、画像に存在する歪みを計算します。レンズの歪みの計算後、LineScanDistortion 関数は TrainLineScanDistortion 出力を参照し、この計算を使ってレンズの歪みを修正します。

TrainLineScanDistortion は、In-Sight Explorer ソフトウェアとともにインストールされた画像ファイルなど、50% デューティサイクル画像 (黒と白の交互の列) と一緒に使用する必要があります。画像ファイルをロードするには、In-Sight Explorer Calibration Grids ディレクトリの Line Scan Distortion フォルダ (例: Program Files → Cognex → In-Sight → In-Sight Explorer x.x.x → Calibration Grids → Line Scan Distortion) に移動し、「LineScanDistortionTrainSample.bmp」ファイルを選択します。画像ファイルを印刷し、その印刷したファイルの画像を In-Sight 5604 ラインスキャンビジョンシステムで取り込むことを推奨します。

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  • TrainLineScanDistortion 関数を使用する場合、修正登録時とジョブ実行時の両方で、物理的、光学的な設定 (レンズ、In-Sight 5604 ラインスキャンビジョンシステム、およびビジョンシステムと取り込まれたシーン間の物理的関係) を同一にしてください。このうちのいずれかが変更された場合、システムを再登録する必要があります。よって、登録時とジョブ実行時に、同一のビジョンシステムおよびレンズを使用することに留意してください。ビジョンシステムとレンズも、元のセットアップと設定を保持するようにしてください。例えば、(解像度を変更することによって) 画像取り込みフォーマットを変更したり、ビジョンシステムを動かしたりすると、修正が無効となってしまいます。
  • TrainLineScanDistortion 関数は、システムのセットアップ時にだけ利用してください。この関数は、画像の取り込みごとに再登録されないように、デフォルトで無効にされています。

TrainLineScanDistortion の入力パラメータ

Syntax:TrainLineScanDistortion(画像,領域.X,領域.Y,領域.高さ,領域.幅)

画像 このパラメータは有効な画像データ構造体を含んでいるスプレッドシートのセルを参照している必要があります。デフォルトで参照されるセルは A0 で、このセルに AcquireImage 関数によって返される画像データ構造体が含まれています。
領域

これは対象領域 (ROI) とも呼ばれ、画像解析の対象となる画像の領域を表します。変換可能な矩形の画像領域を作成します。このパラメータを選択して、プロパティシートのツールバーにある [領域の最大化] ボタンを押すと、画像全体が対象になるように領域が自動的に拡張されます。

X 画像座標での原点の X オフセット。
Y 画像座標での原点の Y オフセット。
高さ 領域の X 軸に沿った寸法。
領域の Y 軸に沿った寸法。

TrainLineScanDistortion の結果出力

戻り値 計算されたレンズの歪み修正を含んでいるラインスキャン歪み登録データ構造体。入力パラメータが無効であれば #ERR を返します。