ツールの処理パラメータ

処理パラメータは、ツールが画像を処理する方法を制御します。これらのパラメータを変更してもツールを再学習させる必要はありませんが、その影響はデータベースを再処理することですぐに確認できます。

:  
  • [反復][単純領域][領域フィルタ]、および [ベースラインの使用] パラメータ (解析 (赤) ツールのみで使用) は、[エキスパートモード] が有効になっている場合にのみ利用できます。これは、[ヘルプ] メニューで有効にできます。
  • [特徴のフィルタ] パラメータは、 [エキスパートモード] が有効になっているときに、位置決め (青) ツール読み取り (青) ツールに対してのみ利用できます。
パラメータ 説明

サンプリング密度

ツールの [特徴のサイズ] (Fs) 設定に対するサンプリングポイントの密度を指定します。ツールの処理時間は、[サンプリング密度] (Sd) の値にほぼ 2 次的に依存します。たとえば、0.5 の [サンプリング密度] 設定は、1 の設定 [0(n2)] よりも 4 倍高速になります。

しきい値

このパラメータは、3 つのすべてのツールによって使用されます。

  • 位置決め (青) ツールに対し、[しきい値] は、検出された特徴が欠陥と見なされるには目的の特徴にどの程度近くないといけないかを決定します。検出された特徴が設定を超えている必要があります。
  • 解析 (赤) ツールに対しては、T1 と T2 の 2 つの設定があります ([T1,T2] と表す)。これらは、領域が検出され、良好または不良としてマークされるかどうかを判断するためのしきい値を決定します。T1 より下の値は良好として分類され、T2 より上の値は不良として分類されます。T1 と T2 の値は、「データベースの概要」の [得点] グラフィックを使用してインタラクティブに設定することもできます。
  • 分類 (緑) ツールに対しては、[しきい値] パラメータによって、分類されるビューの最小値が決定されます。

精度*

位置決め (青) ツールには、一意なパラメータである [精度] が含まれています。これは、特徴の位置を繰り返し微調整していきます。繰り返しごとに、新しい特徴の位置が計算されます。[精度] パラメータは、この微調整が終了する時期を制御します。

特徴の位置の微調整は、現在の位置と新しい、微調整された位置の差が、特徴のサイズと掛け合わされた指定の精度よりも小さくなるまで繰り返されます。たとえば、[特徴のサイズ] が 40 で、[精度] の設定が 5% である場合は、次の逸脱が 2 ピクセル未満 (0.05 * 40 = 2 ピクセル) になったときに、特徴の位置の検索が停止されます。

[特徴] が 400% の場合、位置決め (青) ツールは D0 で停止します。

200% = D1

100% = 精度と一致

停止基準:  

特徴のフィルタ*

見つかった特徴の基準として使用する特徴の ID、x、y、サイズ、および回転に基づいて、位置決め (青) ツールおよび青色読み取りツールのフィルタを指定します。特徴のフィルタを指定することで、フィルタに一致しない特徴は結果から取り除かれます。パラメータを空白のままにした場合は、すべての特徴が返されます。このフィルタ処理はツールが画層を処理した後に行われるため、特徴は削除されるのではなく、単に結果から隠されます。フィルタによって表示されていない特徴は、フィルタ基準を削除すると、画像を再び処理しなくても再表示されます。

:  フィルタのシンタックスは、表示フィルタに使用されるシンタックスと同じです。詳細については、「カスタム表示フィルタ」を参照してください。

たとえば、[特徴のフィルタ] パラメータが次のように設定されていたとします。

特徴のフィルタ 説明

x in [0,width] and y in [0,height]

このフィルタでは、中心が ROI にある特徴のみが返されます。

(id = '0' and x < 200) or (x='1' and x > 200)

このフィルタでは、ビューの幅が 400 であると仮定すると、ID が 0 で、左側にある特徴と、ID が 1 で右側にある特徴が返されます。

反復*

解析 (赤) ツールがより大きな異常を見つけるためにローカル検索を行う回数を指定します。[サンプリング密度] パラメータとは異なり、処理時間は反復回数のみに依存します。

単純領域*

解析 (赤) ツールが穴のない多角形などの「単純領域」のみを抽出するように指定します。

領域フィルタ*

見つかった領域の基準として使用する解析 (赤) ツールのフィルタを指定します。フィルタを指定することで、フィルタに一致しない領域は結果から削除されます。パラメータを空白のままにした場合は、すべての領域が返されます。

:  フィルタのシンタックスは、表示フィルタに使用されるシンタックスと同じです。詳細については、「カスタム表示フィルタ」を参照してください。

使用可能な領域のプロパティは、次のとおりです。

  • 得点
  • 面積
  • 周囲長
  • コンパクトさ
  • x
  • y

ベースラインの使用*

すべての画像で測定された、この領域のバリエーションに応じて、解析 (赤) ツールが画像のさまざまな領域に得点を重み付けするかどうかを指定します。このパラメータは、平均ノイズレベルの応答率を下げます。これは、構造が異なる複数の領域がビューに含まれている場合に役立ちます。

高ノイズ領域
低ノイズ領域

これは、両方の領域に対して単一の [しきい値] を使用できるようにします。