マーキングの確認
ツールが学習したら、新しく取得した画像だけでなく、データベース内の画像を処理し、検出された特徴にマーキングを配置できます。マーキングは VisionPro Deep Learning によって統計結果とともに生成され、ニューラルネットワークモデルの解釈をグラフィカルに表示するために使用されます。マーキングは、学習前に行われたラベル付けに基づいて、ツールによって識別された文字、画像の特徴や領域の上に配置されるグラフィカルな要素です。位置決め (青) ツールの場合、マーキングには特徴とモデルの一致のリストが含まれます。
Alt + 左矢印キーと Alt + 右矢印キーを使用するか、画像の右クリックメニューから、ラベルとマーキングの表示を切り替えることができます。
[オーバレイ] チェックボックスの [マーキング] を有効にしてオーバレイを表示することもできます。
不一致
位置決め (青) ツールと 読み取り (青) ツールは、不一致をオレンジ色のマーキングで示します。不一致は、ラベル付けした画像内でシステムによって検出された特徴が、対応するラベルに一致しないか、またはラベル付き特徴に他にもインスタンスが存在する可能性があることを意味します。不一致がある場合は、まず学習サンプル画像セットで正しくラベル付けされているかどうか (照明の安定性や画像内の特徴の外観などの他に) を確認します (「画像のキャプチャ」のトピックを参照してください)。
アプリケーション開発中の不一致は、学習セットが汎化されていないことを示しています。たとえば、2 つの特徴間に非常に微妙な差異があるアプリケーションには、Deep Learning がまだその特徴を十分に理解していないため、不一致がある可能性があります。つまり、Deep Learning が (学習セットから) 学習したものと、Deep Learning が運用環境で (テストセットを処理して) 見たものに差異があります。この段階で、別個の学習画像サンプルセットおよびテスト画像サンプルセットを作成する必要があります。これを管理するのはユーザ次第ですが、学習セット内のすべての画像を (100% の割合を使用して) 学習させる必要があります。
テストセットで不一致があった場合は、ツールが適切に汎化されていないことを示しています。これは一般に、画像に特徴が適切に取り込まれていないためです。つまり、画像データベースに欠落があります。このシナリオでは、ツールを再学習させて、不一致が含まれる画像/ビューを学習セットに取り込み、正しくラベル付けさせる必要があります。
マーキングと結果
画像内の特徴にラベルを適用し、ツールを学習させたら、特徴と一致すると判断した画像の領域にマーキングを適用します。ラベルとマーキングは外観が異なります。
- ラベルグラフィックスは説明のみを目的としており、ネットワークモデルの学習には影響しません。
モデルに特徴がない | モデルに特徴がある | モデルに特徴があると推測される | |
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ラベル |
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マーキング |
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ミスマッチのマーキング |
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モデルに両方ともない | モデルに両方ともある | モデルにラベルのみがある | モデルにマーキングのみがある | モデルにマーキングのみがあると推測される | モデルにラベルがあり、マーキングがあると推測される | |
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ラベルとマーキングが重なっている |
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ミスマッチのマーキングが付いたラベル |
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未選択 | 選択済み | モデル内 | モデルにあると推定される | |
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ラベルの特徴グラフィック |
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特徴グラフィックのマーキング |
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特徴グラフィックのミスマッチのマーキング |
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[オーバレイ] チェックボックス
Alt + 左矢印キー/右矢印キー (画像での作業時に使用できるキーボードショートカット) を押すか、[オーバレイ] チェックボックスの各チェックボックス ([ラベル] と [マーキング]) をオンにすると、前述の 2 つのテーブルは、ラベルとマーキングのオーバレイグラフィックスとともに切り替わります