PROFINET IO モジュールリファレンステーブル - In-Sight 5.x.x ファームウェア

このトピックでは、PROFINET IO モジュールリファレンステーブルと、GSD ファイルのバージョン 2.3 と組み合わせて In-Sight 5.1.0 以降のファームウェアが実行されている In-Sight ビジョンシステムのテーブルに格納されている信号について説明します。モデル一覧およびサポートされているファームウェアバージョンについては、ファームウェアのバージョンをご参照ください。

PROFINET IO モジュールリファレンステーブルとモジュールの説明

モジュール ID バイト ビット 7 ビット 6 ビット 5 ビット 4 ビット 3 ビット 2 ビット 1 ビット 0

Acquisition

Control

0x101 0

Set

Offline

Reserved

Clear

Exposure

Complete

Trigger

Trigger

Enable

 

Acquisition

Status

0x201 0 Online Offline Reason

Missed

Acq

Exposure

Complete

Trigger

Ack

Trigger

Ready

1..2 Acquisition ID
 

Inspection

Control

0x102 0

Clear

Error

Reserved

Execute

Command

Set User

Data

Inspection

Results

Ack

Buffer

Results

Enable

 

Inspection

Status

0x203 0

Set User

Data Ack

Command

Failed

Command

Completed

Command

Executing

Results

Valid

Results

Buffer

Overrun

Inspection

Completed

System

Busy

1 Error Reserved Reserved Reserved (5.1.0 ~ 5.5.x)

Job

Pass

TestRun Ready (5.6.0 以降)
2..3 エラーコード
 

Command

Control

Input

0x107 0..1 Command (16 ビット)
 

Command

Control

Output

0x107 0..1 Current Job ID (16 ビット)
 

Soft Event

Control Input

0x106 0

Soft Event

7

Soft Event

6

Soft Event

5

Soft Event

4

Soft Event

3

Soft Event

2

Soft Event

1

Soft Event

0

 

Soft Event

Control Output

0x106 0

Soft Event

Ack 7

Soft Event

Ack 6

Soft Event

Ack 5

Soft Event

Ack 4

Soft Event

Ack 3

Soft Event

Ack 2

Soft Event

Ack 1

Soft Event

Ack 0

 

User Data

0x301(16)

0x302(32)

0x303(64)

0x304(128)

0x305(254)

0.. User Data
 

Inspection Results

0x401(16)

0x402(32)

0x403(64)

0x404(128)

0x405(250)

0..1 Inspection ID
2..3 Inspection Results Code
4.. Inspection Results

Acquisition Control モジュール

Acquisition Control モジュールAcquisition Status モジュールのビットにより、PLC では、In-Sight ビジョンシステムで画像取り込みをトリガし、画像取り込みが完了した時期を判別し、ビジョンシステムをオフラインステータスにして画像取り込みトリガを受け入れないようにすることができます。

ビット

名前

説明

0

Trigger Enable

このフィールドは、Trigger ビット経由でトリガできるようにするために設定されます。このビットをクリアすると、ネットワークトリガメカニズムが無効になります。

1

Trigger

このビットをセットすると、次の条件が満たされた場合に取り込みがトリガされます。

  • In-Sight ビジョンシステムがオンラインである。
  • Trigger Enable ビットがセットされている。
  • AcquireImage 関数の [トリガ] パラメータが、[外部] または [産業用イーサネット] に設定されます。
  • :  トリガが PLC から送られてきたら、[産業用イーサネット] トリガタイプを使用する必要があります。

2

Clear Exposure Complete

この信号が High のときは、Exposure Complete ステータスはリセットのままです。この信号が Low に設定されると、次の露光完了時に Exposure Complete ステータスが High に設定されます。

3 ~ 6

Reserved

未使用。

7

Set Offline

このビットがセットされると、このビットが再びクリアされるまで、In-Sight ビジョンシステムはオフラインになります。

Acquisition Status モジュール

ビット

名前

説明

0

Trigger Ready

In-Sight ビジョンシステムが、Trigger ビットを介して新しいトリガを受け入れられることを示します。このフィールドは、ビジョンシステムがオンラインであり、Trigger Enable ビットがセットされ、AcquireImage 関数の [トリガ] パラメータが [ネットワーク]、[外部]、または [産業用イーサネット] に設定されて、ビジョンシステムが現在画像を取り込んでいないときに真になります。

:  トリガが PLC から送られてきたら、[産業用イーサネット] トリガタイプを使用する必要があります。

1

Trigger Ack

In-Sight ビジョンシステムが Trigger ビットのセットによってトリガされたことを示します。このビットは、Trigger ビットがクリアされるまでセットされたままです。また、Acquisition ID は、このビットの立ち上がりエッジにラッチできます。

:  Trigger ビットがセットされたが、ビジョンシステムがオフラインになっている場合、Missed Acq ビットと Trigger Ack ビットの両方がセットされます。

2

Exposure Complete

このビットは、In-Sight ビジョンシステムが露光完了するとセットされ、Clear Exposure Complete ビットでリセットされます。このビットは、Clear Exposure Complete 信号が High に設定されると Low に保持されます。

3

Missed Ack

画像取り込み方法に関係なく、In-Sight ビジョンシステムが画像取り込みに失敗したときにセットされます。画像取り込みが正常にトリガされるとクリアされます。

:  Trigger ビットがセットされたが、ビジョンシステムがオフラインになっている場合、Missed Acq ビットと Trigger Ack ビットの両方がセットされます。

4 ~ 6

Offline Reason

このフィールドは、In-Sight ビジョンシステムがオフラインである原因を示すために使用される 3 ビットのフィールドです。

Offline Reason 名前 説明

0

Online

ビジョンシステムはオンラインです。

1

Programming

ビジョンシステムのジョブが変更されています。

2

Discrete Offline

ディスクリート信号によって、ビジョンシステムがオフラインになっています。

3

Comm.Offline

通信プロトコルによって、ビジョンシステムがオフラインになっています。

:  複数のデバイスから In-Sight ビジョンシステムはオフラインにできます。このフィールドでは最小限のチャネルステータスを返します。

7

Online

このビットは、In-Sight ビジョンシステムがオンラインのときにセットされ、ビジョンシステムがオフラインのときにクリアされます。ビジョンシステムがオフラインのときには、Offline Reason フィールドを調べて、原因を判断してください。

8 ~ 23

Acquisition ID

この ID は、取り込みの開始時と Trigger Ack ビットがセットされると増分され、取り込みとその検査結果の同期に使用できます。

一般的な画像取り込みシーケンス

:  ネイティブモード コマンドによる、PLC/モーションコントローラからの取り込みトリガを許可するように、In-Sight ビジョンシステムを設定する場合は、SetEvent and Wait 関数を利用して、イベントコードを 8 (SW8) に設定することを推奨します。これによって、ビジョンシステムは、画像取り込みと検査の両方が完了してから「完了」レスポンスを PLC/モーションコントローラに送り返すようになるため、前の検査結果が PLC/モーションコントローラに送信されることはなくなります。ビジョンシステムからの「完了」レスポンスを使用して、検査結果の読み取り要求を送信する条件付き PLC ロジックを作成することもできます。

In-Sight ビジョンシステムは、Acquisition Control モジュールの Trigger Enable および Trigger ビットを直接操作するか、または Acquisition Status モジュールの Trigger Ready、Trigger Ack および Missed Acq ビットをモニタすることによってトリガできます。

最初の起動時には、Trigger Enable ビットは偽であり、トリガを有効にするには真にセットする必要があります。ビジョンシステムでトリガを受け入れる準備ができると、Acquisition Status モジュールの Trigger Ready ビットが真にセットされます。

Trigger Enable および Trigger Ready ビットが真である間は、Trigger ビットが 0 から 1 に変化するのがビジョンシステムで認識されるごとに、画像取り込みが開始されます。Acquisition Status モジュールの Trigger Ack ビットが同じ状態値になるまで、Trigger ビットを新しい状態で保持する必要があります (これは、ビジョンシステムが変化を確実に確認するために必要なハンドシェークです)。

画像の取り込み中、Acquisition Status モジュールの Trigger Ready ビットがクリアされます。Exposure Complete ビットは画像取り込みの終了時にセットされ、Clear Exposure Complete ビットによってのみクリアできます。

トリガメカニズムを強制的にリセットするには、Acquisition Status モジュールが 0 になるまで Trigger Enable ビットを偽にセットします。Trigger Enable ビットを真に設定すると、画像取り込みが再度有効になります。

Inspection Control モジュール

Inspection Status モジュールInspection Control モジュールにより、PLC では、In-Sight ビジョンシステムのビジョン処理部分をモニタして新しい結果が出力される時期を判別し、新しい結果をキューに入れるようにビジョンシステムに要求できます。

ビット

名前

説明

0

Buffer Results Enable

このビットがセットされると、Inspection IDInspection ResultInspection Results フィールドは、Inspection Results Ack フィールドが確認応答してセットされるまで変化しません。最大 8 つの検査がビジョンシステムのバッファに保持されます。In-Sight ビジョンシステムは、Results Valid ビットをクリアすることによって、確認応答に応答します。Inspection Results Ack フィールドがクリアされて、PLC に送信される新しいルールセットがあるときには、Results Valid ビットはクリアされません。Inspection Results Ack ビットがクリアされて、PLC に送信される結果がビジョンシステムのバッファにそれ以上ない場合には、Results Valid ビットはクリアされたままです。

1

Inspection Results Ack

Buffer Results Enable ビットがセットされると、Inspection Results Ack ビットは、PLC が Inspection ID、Inspection Result、および Inspection Results データを受信したことを確認応答します。その後、次の検査結果のセットが PLC に送信されます。Inspection Results Ack ビットがクリアされると、ビジョンシステムは Results Valid ビットをセットします (バッファが空でなかった場合)。結果のバッファ処理が無効になっている場合、Inspection Results Ack ビットをセットして、Results Valid ビットをクリアする必要があります。

2 Set User Data この信号の立ち上がりエッジでユーザデータ保持バッファがユーザデータフィールドにラッチされ、ビジョンシステムにユーザデータへのアクセス権が付与されます。ビジョンシステムがコマンドを受信したことを保証するには、Inspection Status モジュールで Set User Data Ack ビットがアサートされるまで、PLC でこのビットが high に保持される必要があります。Profinet Write Record コマンドを使用して、ユーザデータ保持バッファに書き込むことができます。PROFINET 接続で User Data モジュールが設定されている場合に Set User Data 信号がアサートされると、モジュールアラームがアサートされます。
3 Execute Command (5.1.0 ~ 5.5.x)

設定した場合、ビジョンシステムは、[コマンド] フィールドで指定されたジョブ ID をロードするか、[名前を基準にしたジョブのロード] コマンドを実行して、ユーザデータバッファで指定されたジョブ名をロードします。[コマンド完了] シグナルに切り替わるまで、シグナルは [High] のまま維持する必要があります。このシグナルの立ち下がりエッジ ([コマンド完了] の前の場合) は、停止リクエストとして解釈されます。

Execute Command (5.6.0 以降) セットすると、ビジョンシステムは、Command フィールドで指定されてているジョブ ID をロードするか、Job Load by Name コマンドを実行して User Data バッファにあるジョブ名をロードします。TestRun を使用する場合は、この信号の立ち上がりエッジでコマンドが実行されて TestRun が開始されます。この信号は、Command Completed 信号がトグルされるまで high を維持する必要があります。この信号の立ち下がりエッジ (Command Complete の前) は、中止要求と解釈されます。

4 ~ 6

Reserved

未使用。

7 Clear Error このビットをセットすると、エラーシグナルとエラーコードシグナルがクリアされます。Clear Error ビットは、Error ビットがクリアされるまで [High] に維持する必要があります。エラーがキューに入れられた場合、このビットがクリアされると、エラーシグナルとエラーコードシグナルは、キューに入れられた次のエラーコードに対してセットされます。

Inspection Status モジュール

ビット

名前

説明

0

System Busy

ビジョンシステムがジョブを実行しているとき、ジョブをロードしているとき、またはユーザ入力に応答しているときにセットされます。

1

Inspection Completed

このビットは、検査の完了時にトグルされます。Inspection Count、Inspection Result Code、Inspection Results、または Job Pass の各ビットが PLC に送信された後、確実に切り替えられます。

2

Results Buffer Overrun

このフィールドは、Buffer Results Enable ビットがセットされ、PLC が結果を確認応答しないで代わりに Inspection Results Ack ビットをセットしたために、In-Sight ビジョンシステムが検査結果のセットを破棄したときにセットされます。最大 8 つの検査がビジョンシステムのバッファに保持されるため、このビットは、9 番目の検査がバッファに追加されたときにセットされます。9 番目の検査と後続のすべての検査は、バッファに空きが生じるまで (結果が確認応答されたとき) 破棄されます。有効な検査が発生して、前の検査が上書きされない限り、このビットはクリアされません。

3

Results Valid

Inspection Count ビット、Inspection Result Code ビット、Inspection Results ビット、または Job Pass ビットがセットされたときにセットします。Inspection Results Ack ビットがセットされるとクリアされます。

:  オーバーラップモード時のジョブの処理を有効にした場合は、Buffer Results Enable ビットを有効/セットするか、Inspection Completed ビットを使って検査結果をラッチします。

4

Command Executing (5.1.0 ~ 5.5.x)

Job Load が開始されると、このビットは 1 にセットされます。Command Completed ビットと Command Failed ビットは、このビットの立ち下がりエッジの前にセットされます。

Command Executing (5.6.0 以降) このビットは、TestRun 実行または [ジョブを開く] が開始されると 1 にセットされます。TestRun の実行が完了すると、このビットはクリアされます。Command Completed ビットと Command Failed ビットは、このビットの立ち下がりエッジの前にセットされます。

5

Command Completed (5.1.0 ~ 5.5.x)

コマンドが完了すると、Command Executing ビットが Low になり、Execute Command ビットがまだ High の場合、Command Completed ビットがセットされます。コマンドが完了しなかった場合、Command Failed ビットもセットされます。

:  Execute Command ビットが Low になると、カメラは Command Completed ビットをクリアします。
Command Completed (5.6.0 以降)

このビットは、TestRun 実行または [ジョブを開く] が完了したことを示すためにセットされます。

:  TestRun を設定せずにジョブで TestRun を実行しようとすると、Command Completed ビットと Command Failed ビットの両方がセットされます。TestRun を実行する前に、TestRun Ready ビットがセットされるのを待つ必要があります。

6

Command Failed (5.1.0 ~ 5.5.x)

このビットは 1 にセットされて、Job Load の実行に失敗して完了できなかったことを示します。新しいジョブが PLC/HMI によってロードされると、ビットがクリアされます。In-Sight Explorer によってジョブが変更されても、このビットは変わりません。このビットは常に、Command Completed ビットがセットされるより前にセットされます。

Command Failed (5.6.0 以降) このビットは、TestRun 実行または [ジョブを開く] に失敗したことを示すため 1 にセットされます。TestRun シーケンスが実行されるか、PLC/HMI によって新規のジョブがロードされるとクリアされます。In-Sight Explorer でジョブを変更しても、このビットは変わりません。

7

Set User Data Ack

このビットは、Set User Data コマンドの完了に確認応答するためにセットされます。

8 Job Pass このビットは、最後のジョブが [ジョブの PASS/FAIL セルの設定] ダイアログの設定に合格するとセットされます。このビットはジョブが合格しないとクリアされます。
:  

ジョブの PASS ビッドの動作は結果バッファリングが無効か有効かによって異なります。

バッファリングが無効バッファリングが有効
検査が完了したときに [ジョブの PASS/FAIL] のセルが合格を示すとセットされます。そうでない場合は、クリアされたままです。

Inspection Completed ビットが立つ前のジョブ PASS ビットは有効です。

新しい結果が InspectionResults 属性に挿入され、[ジョブの PASS/FAIL] のセルがその結果に対して合格を示すとセットされます。そうでない場合は、クリアされたままです。InspectionResultsAck 属性を真に設定することによって結果が確認応答され、ビットがクリアされるまで、状態は変化しません。

Results Valid ビットがセットされる前のジョブ PASS ビットは有効です。

  9 Reserved (5.1.0 ~ 5.5.x) 未使用。
TestRun Ready (5.6.0 以降)

このビットは、ビジョンシステムの TestRun 設定が有効な場合に 1 にセットされます。この信号は、TestRun が (TestRun イニシエータに関係なく) 実行されるときにクリアされ、実行完了後に 1 に戻ります。

:  
  • このビットは、ビジョンシステムがオンラインかオフラインかどうかに関係なく信号として送信されます。

  • 外部デバイスによる TestRun の開始は、In-Sight ファームウェア 5.1.0 ~ 5.5.x が実行されているビジョンシステムではサポートされません。
10 ~ 14 Reserved 未使用。
15 Error

このビットはエラーが発生するとセットされます。これは [エラーコード] フィールドで定義されています。

16 ~ 31 エラーコード

発生したエラーの 16 ビットの数値表現:

コード Error 説明
0x0000 No Error エラーは発生しませんでした。
0x0100 Trigger set while disabled Trigger Enable ビットがクリアされている間に Trigger ビットがセットされた場合、または AcquireImage 関数の Trigger パラメータが、外部、ネットワークまたは産業用イーサネットに設定された場合に発生します。
0x0101 Trigger set while Offline ビジョンシステムがオフラインの間に Trigger ビットが設定されるときに発生します。
0x0400 Already Executing Error Execute Command ビットがセットされ、Excecuting ビットが High のままになっている場合に発生します。
0x0401 Job load requested while Online ビジョンシステムがオンラインの間に [ジョブを開く] コマンドが発行されるときに発生します。

検査/結果シーケンス

In-Sight ビジョンシステムによって取り込まれた画像は、処理のためにキューに入れられます。ビジョンシステムが画像を処理している間、Inspection Status モジュールの System Busy ビットがセットされます。ビジョンシステムが画像の処理を終了すると、System Busy ビットがクリアされ、Inspection Completed ビットがトグルされます。

Inspection Control モジュールの Buffer Results Enable ビットによって、ビジョンシステムでの検査結果の取り扱い方が決まります。

Buffer Results Enable ビットが偽にセットされると、検査結果は直ちに Inspection Results モジュールに格納され、Results Valid ビットが真にセットされます。結果のバッファリングが無効な場合は、Inspection Results Ack ビットをセットして Results Valid ビットをクリアする必要があります。

Buffer Results Enable ビットが真に設定されると、新しい結果がキューに入れられます。PLC が Inspection Results Ack ビットをセットし、確認応答する結果がまだある場合には、これによって Results Valid ビットが真にセットされます。Results Valid ビットがクリアされると、PLC は Inspection Results Ack ビットを偽に戻す必要があります。これで、キューに入れられた結果を Inspection Results モジュールに格納することができます (これは、PLC が結果を確実に受信するために必要なハンドシェークです)。

Inspection Status モジュールの動作

ビット ビット名 バッファリングが無効な場合の結果 バッファリングが有効な場合の結果
0 System Busy

ビジョンシステムがジョブを実行しているとき、ジョブをロードしているとき、またはユーザ入力に応答しているときにセットされます。

ビジョンシステムがジョブを実行しているとき、ジョブをロードしているとき、またはユーザ入力に応答しているときにセットされます。

1 Inspection Complete

検査の完了時に切り替えられます。

検査の完了時に切り替えられます。

2 Results Buffer Overflow 0 に設定されたままです。 PLC が前の結果に確認応答しなかったために、検査結果をキューに入れることができなかったときにセットされます。結果バッファがオーバフローします。検査結果が正常にキューに入れられたときにクリアされます。
3 Results Valid

新しい結果が Inspection Results モジュールに格納されたときにセットされます。Inspection Results Ack ビットを真に設定することによって結果が確認応答されるまでセットされたままです。

新しい結果が Inspection Results モジュールに格納されたときにセットされます。Inspection Results Ack ビットを真に設定することによって結果が確認応答されるまでセットされたままです。

結果のバッファリング

検査結果用のキューを有効にする必要があります。有効にした場合、PLC が有限個の検査データ結果を読み取るまでキューに入れておくことができます。これは、システムの複数の部分 (外部 PLC を含む) の速度が短時間に低下した場合に、データの流れを滑らかにするのに有効な機能です。

通常、結果が送信される速度より検査を実行する速度の方が速い場合、バッファリングありとバッファリングなしの間の大きな相違点は、破棄される結果を判別するかどうかということです。バッファリングが有効でない場合は最新の結果が保持され、以前の結果は PLC が読み取ることができず失われます。原則的に、最新の結果によって以前の結果が上書きされるだけです。バッファリングが有効である (さらに、キューがいっぱいである) 場合は、結果キューに空きができるまで最新の結果が破棄されます。

Command Control Input モジュール

Current Job ID フィールドモジュールは、In-Sight ビジョンシステムの現在のジョブ ID を示します。現在のジョブに ID がない場合は、65535 になります。ジョブをロードするため、PLC では、Set Offline ビットを使用してビジョンシステムをオフラインに設定する必要があります。次に、Command フィールドが該当するジョブの ID に設定され、Execute Command ビットがセットされます。Command Completed ビットがセットされると、Execute Command ビットがリセットされます。

バイト 名前 説明
0 ~ 1 Command (5.1.0 ~ 5.5.x) これは、ロードするジョブのジョブ ID 番号 (0 ~ 999) を示すため、または [名前を基準にしたジョブのロード] コマンド (0x4000) を指定するために使用される 16 ビットの整数です。[コマンド実行] ビットが PLC によって設定されると、ジョブロードが実行されます。[コマンド] フィールドは、[コマンド実行] シグナルの立ち上がりエッジと [コマンド完了] シグナルの立ち上がりエッジとの間で一定に保つ必要があります。そうしないと、結果が不確定になります。[名前を基準にしたジョブのロード] コマンドを使用する場合、[コマンド実行] ビットが設定される前にジョブ名をユーザデータバッファに転送する必要があります。
Command (5.6.0 以降) (missing or bad snippet)

Command Control Output モジュール

バイト

名前

説明

0 ~ 1

Current Job ID

ビジョンシステムで現在実行中のジョブの ID 番号を示す 16 ビット整数。または、現在のジョブに ID 番号がない場合は 65535。このフィールドは、ジョブ変更の方法に関係なく、ビジョンシステムでジョブが変更されたときに更新されます。

Soft Event Control Input モジュール

スプレッドシートのソフトイベントのトリガを可能にします。これらのビットをセットすると、スプレッドシート内の関連するソフトイベントがトリガされます。

ビット 7 ビット 6 ビット 5 ビット 4 ビット 3 ビット 2 ビット 1 ビット 0
Soft Event 7 Soft Event 6 Soft Event 5 Soft Event 4 Soft Event 3 Soft Event 2 Soft Event 1 Soft Event 0
:  In-Sight Explorer または VisionView アプリケーションが検査をモニタするジョブ設置環境では、ジョブがスプレッドシートイベントのトリガをかけるソフトイベント (Timer 関数として設定) に依存する場合、画像取り込みサイクルの完了直前にトリガがかけられると、画像の検査が遅延することがあります。ジョブファイルが大きい場合 (つまり、追加されたジョブのロジックに加えて、ファイルにパターンマッチ傷検出 エッジ検査ツールなど多くのビジョンツールが含まれる)、In-Sight Explorer または VisionView に必要な更新により、表示の更新がキューに入れられるまで画像の検査が妨げられます。正確なタイミングを必要とするアプリケーションでは (10 ミリ秒による測定など)、この更新により合格/不合格の結果を決定するのが遅れるため、検査プロセスでの次のステーション (PLC またはモーションコントローラなど) への結果の転送も遅延します。こうしたアプリケーション環境では、検査の遅延を避けるために、ソフトイベントを使用しないことを推奨します。

PLC はソフトイベントを使用して、ジョブの特定の動作をトリガすることができます。各ソフトイベントには、トリガとそれに関連付けられている確認応答ビットがあります。トリガビットの立ち上がりエッジによって、In-Sight ビジョンシステムは、ソフトイベントに関連付けられている動作を処理します。ソフトイベントの開始時に、ビジョンシステムは Soft Event Ack ビットを High に設定します。このビットは、PLC が Trigger ビットをリセットして、ソフトイベントに関連付けられている動作の処理が完了するまで High のまま保持されます。ソフトイベントをトリガできない場合は、General Fault ビットが High に設定されます。このビットは、イベントが正常にトリガされるまで High のまま保持されます。

Soft Event Control Output モジュール

これらのビットは、Soft Event コマンドが受信されたことを示すために使用されます。

ビット 7 ビット 6 ビット 5 ビット 4 ビット 3 ビット 2 ビット 1 ビット 0
Soft Event Ack 7 Soft Event Ack 6 Soft Event Ack 5 Soft Event Ack 4 Soft Event Ack 3 Soft Event Ack 2 Soft Event Ack 1 Soft Event Ack 0

User Data モジュール

このデータは、GetBufferData 関数と ReadProfinetBuffer 関数を使用して、In-Sight Explorer スプレッドシートから読み取ることができます。

Inspection Results モジュール

これは、WriteResultsBuffer 関数を使用して、In-Sight スプレッドシートから書き込まれたデータです。Inspection Control モジュールの Buffer Results Enable ビットがセットされていた場合、Inspection Results Ack ビットをパルス出力することによって確認応答されるまで、検査結果は変わりません。

バイト

名前

説明

0 ~ 1

Inspection ID

この結果セットに関連付けられている取り込み ID。

2 ~ 3

Inspection Result Code (5.1.0 ~ 5.5.x)

検査結果コードは、WriteResultsBuffer 関数の [結果コード] パラメータによって定義されます。

Inspection Result Code (5.6.0 以降)

TestRun の最新の実行結果を示します。すべてのテストに合格すると、値が 0 になります。不合格のテストがあった場合、または TestRun 実行中のセットアップまたはクリーンアップに問題があった場合は、その障害を示す 0 以外の値が返されます。

  • このフィールドは、TestRun の実行が正常に完了した場合にのみ有効になります。
  • このフィールドの結果は、TestRun なしのジョブがロードされた場合、別の TestRun ジョブが実行された場合、TestRun が進行中の場合、TestRun の実行またはジョブを開くことに失敗した場合、または TestRun の実行が中止された場合には無効化されることがあります。

4 ~ 253

Inspection Results

WriteResultsBuffer 関数を使用してスプレッドシートから書き出された検査結果データ。

PROFINET タイミング図 - バッファリングありとバッファリングなし

次のタイミング図は、画像取り込み制御、検査制御、画像取り込みステータス、検査ステータス および検査結果の各レジスタ間の関係を示しています。

PROFINET での画像取り込みと検査のタイミング図 (バッファリング無効)

:  検査結果は次の検査が完了するまで上書きされませんが、結果は Results Valid ビットがセットされている間に PLC によって処理する必要があります。

PROFINET での画像取り込みと検査のタイミング図 (バッファリング有効)