ネイティブモードでの通信
ネイティブモードのプロトコルについて
In-Sight のネイティブモードのプロトコルは ASCII プロトコルであり、次のいずれからも In-Sight センサを制御することができます。
ネイティブモードのプロトコルは、基本と拡張の 2 組のコマンドに分けられます。ネイティブモードの基本コマンドは、2 つの文字、パラメータ (必要な場合)、および終端記号で構成されます。ネイティブモードの拡張コマンドには、追加の関数やコマンドが含まれます。コマンドは大文字と小文字が区別されません。Telnet 接続を使用してネイティブモードのコマンドを送信するときの終端記号は、CR + LF (ASCII 文字 13 + 10) です。シリアルポートを介してネイティブモードのコマンドを使用する場合は、[Native モードの詳細設定] ダイアログで、ほかの終端記号を指定することもできます。デフォルトの終端記号は CR (ASCII 文字 13) です。
ネイティブモードのコマンドがリモートから In-Sight センサに発行されると、In-Sight センサはコマンドを処理して、最後に終端記号が付いた ASCII 文字列を応答として返します。値を設定 (set) するコマンドは、「成功」の場合は 1 を返し、「コマンドが認識されない」場合は 0 を返し、「失敗」の場合は負の数を返します。値を取得 (get) するコマンドは、コマンドによって、異なるさまざまな値を返します。
- ネイティブモードコマンドのサブセットは、(一般的な CIPControl and Information Protocolメッセージを許可する) 任意の PLC から明示的メッセージを使用して EtherNet/IP 接続を介して送信可能です。
- In-Sight 2000 シリーズのビジョンセンサには次の制限事項があります。
- 次のネイティブモードの基本コマンドは In-Sight 2000 シリーズのビジョンセンサではサポートされません。Read Image (RI)、Write Image (WI)、Set Integer (SI)、Set Float (SF)、Set Region (SR)、Set String (SS)、Set Event (SE)、Set Event and Wait (SW)、Send Message (SM)。
- Get Value (GV) コマンドはシリアルネイティブの場合にのみサポートされます。
- ネイティブモードの拡張コマンドは、特に注記がない限り、In-Sight 2000 シリーズのビジョンセンサではサポートされません。
- In-Sight 2000-110、2000-120、および 2000-120C のビジョンセンサで可能なのは、Pass/Fail データを返すことだけです。数値データの取得を試みると、無効な許可 (-6) エラーが返されます。
ネイティブモードの基本シンタックス
ネイティブモードの基本コマンドの一般的なシンタックスは、次のとおりです。
[コマンド] [パラメータ] [終端記号]
[コマンド] は、2 文字で構成されます。一部のネイティブモードコマンドは、オプションの [パラメータ] を取ります。
ネイティブモードの基本コマンドは、[終端記号] で終了します。Telnet 接続を使用してネイティブモードのコマンドを送信するときの終端記号は、CR + LF (ASCII 文字 13 + 10) です。シリアルポートを介してネイティブモードのコマンドを使用する場合は、[Native モードの詳細設定] ダイアログで、ほかの終端記号を指定することもできます。デフォルトの終端記号は CR (ASCII 文字 13) です。
ネイティブモードの基本コマンドでは、大文字と小文字は区別されません。パラメータ間にスペースは存在しません。
- ジョブに対して実行されるネイティブモードコマンド (Write Job、Delete Job など) は、主に下位互換性を目的としています。
- ネイティブモードのファイル転送コマンドでは、標準の 16 ビット CRC (Cyclical Redundancy Check 周期冗長検査) チェックサムが使用されます。
ネイティブモードの拡張シンタックス
ネイティブモードの拡張コマンドの一般的なシンタックスは、次のとおりです。
[コマンド 1] [コマンド 2] [入力パラメータ] [終端記号]
[コマンド 1] は、3 つのネイティブモード拡張コマンド (Get、Put、EV) のいずれかです。[コマンド 2] は、どのデータを [コマンド 1] に基づいて送信、受信、または実行するかを示す、セカンダリコマンドです。[入力パラメータ] は、オプションの補足情報をコマンドに提供します。
ネイティブモードの拡張コマンドは、[終端記号] で終了します。Telnet 接続を使用してネイティブモードのコマンドを送信するときの終端記号は、CR + LF (ASCII 文字 13 + 10) です。シリアルポートを介してネイティブモードのコマンドを使用する場合は、[Native モードの詳細設定] ダイアログで、ほかの終端記号を指定することもできます。デフォルトの終端記号は CR (ASCII 文字 13) です。
ネイティブモードの拡張コマンドでは、大文字と小文字は区別されません。特定の入力パラメータ間にはスペースが存在することに注意してください。
ネイティブモードのコマンドを使用して In-Sight センサとシリアルポート経由で通信するには
- [センサ] メニューで、[シリアルポートの設定] をクリックします。
- [シリアルポートの設定] ダイアログで、[モード] ドロップダウンリストから [Native] を選択します。
- In-Sight センサと同じポート設定を使用するように、リモートのシリアル装置を設定します。
ネイティブモードのコマンドを使用して In-Sight センサと Telnet 経由で通信するには
Telnet は、Microsoft Windows に組み込まれているクライアントであり、In-Sight のネイティブモードコマンドを使用して、センサとのリモート通信を行うことができます。
- リモートホストで、Telnet クライアントアプリケーションを起動します。
- Telnet アプリケーションで、In-Sight センサのホスト名または IP アドレスを指定して、In-Sight センサに接続します。接続に成功すると、「Welcome to In-Sight(tm)」というメッセージが表示され、一緒にハードウェアセンサタイプ (例えば、5100, 5400C) とセッション番号が表示されます。
- In-Sight センサの有効なユーザ名とパスワードを入力します。入力するユーザ名とパスワードは、そのセンサのユーザリストに登録されている必要があります。ログオンが成功すると、「User Logged In」というメッセージが表示されます。
Telnet 接続をテストするには、Telnet のプロンプトに対して、ネイティブモードの Get Value コマンド「gva000」を入力します。接続が確立されていた場合、コマンドは 1 を返し、その後に In-Sight センサのスプレッドシートのセル A0 の値 #画像が表示されます。
(リモートホスト上で実行させるための) カスタムアプリケーションを作成して、Telnet のログオンプロセスとネイティブモードデータの送受信を自動化することが可能です。
- デフォルトでは、Telnet 経由で接続された場合、デフォルトのタイムアウトはありません。タイムアウト値を設定するには、Put Timeout コマンドを使用します。
- Telnet クライアントアプリケーションでは、通常、セキュリティの目的から、パスワードはエコーバックされません。
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UNIX ベースのプラットフォームから Telnet を使用して In-Sight センサにログオンする場合、Telnet コマンドラインは次のフォーマットである必要があります。
- > telnet <host><port>
- <host> は、In-Sight センサのホスト名または IP アドレスであり、<port> は、リモートの Telnet ポート (通常は 23) です。ポート番号を指定すると、UNIX のユーザ名とパスワードの認証が無効になり、UNIX システムによってユーザ名とパスワードの入力が求められます。