[シリアルポートの設定] ダイアログ

[シリアルポートの設定] ダイアログでは、アクティブな In-Sight ビジョンシステムのシリアル通信環境を設定します。入力文字列は、ReadSerial 関数を使用してシリアルポート経由でスプレッドシートに読み込まれます。出力文字列は、WriteSerial 関数を使用してシリアルポート経由で、スプレッドシートから送信されます。

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  • シリアルデータを送受信するためには、ビジョンシステムがオンラインである必要があります。
  • DeviceNet は、In-Sight ファームウェア 4.x.x を搭載した In-Sight ビジョンシステムでのみ使用可能です。In-Sight ファームウェア 5.1.0 以降を搭載した In-Sight ビジョンシステムでは使用できません。モデル一覧およびサポートされているファームウェアバージョンについては、「ファームウェアバージョン」を参照してください。
  • In-Sight Micro 1000 シリーズビジョンシステムは、CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールに接続している場合のみ、シリアル通信をサポートします。
  • In-Sight 70xx ~ 74xx シリーズ上でシリアル通信を有効にするには、ブレークアウトケーブルを使用するか、CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールを使用します。ブレークアウトケーブルに接続している場合 (I/O モジュールに接続されていない場合)、ディスクリート入出力ライン (各 1) をシリアル受信およびシリアル送信に設定することができます。詳細については、「In-Sight 70xx ~ 74xx ビジョンシステムのシリアル通信を有効にするには」を参照してください。
  • In-Sight Micro 8000 シリーズビジョンシステムは、CIO-MICRO I/O モジュールに接続している場合のみ、シリアル通信をサポートします。
  • CIO-WENET イーサネット I/O モジュールはシリアル通信をサポートしていません。
  • In-Sight Explorer または VisionView アプリケーションが検査をモニタするジョブ設置環境では、ジョブがスプレッドシートイベントのトリガをかけるソフトイベント (Timer 関数として設定) に依存する場合、画像取り込みサイクルの完了直前にトリガがかけられると、画像の検査が遅延することがあります。ジョブファイルが大きい場合 (つまり、追加されたジョブのロジックに加えて、ファイルにパターンマッチ傷検出 エッジ検査ツールなど多くのビジョンツールが含まれる)、In-Sight Explorer または VisionView に必要な更新により、表示の更新がキューに入れられるまで画像の検査が妨げられます。正確なタイミングを必要とするアプリケーションでは (10 ミリ秒による測定など)、この更新により合格/不合格の結果を決定するのが遅れるため、検査プロセスでの次のステーション (PLC またはモーションコントローラなど) への結果の転送も遅延します。こうしたアプリケーション環境では、検査の遅延を避けるために、ソフトイベントを使用しないことを推奨します。

シリアルポート設定を行うには

  1. [センサ] メニューで、[シリアルポートの設定] をクリックします。

  2. I/O モジュールに接続されている場合は、[I/O モジュール] ボタンをクリックして [I/O モジュールの設定] ダイアログを開き、I/O モジュールを設定します。[OK] ボタンをクリックして [I/O モジュールの設定] ダイアログを閉じ、[シリアルポートの設定] ダイアログに戻ります。

    :  
    • ビジョンシステムと I/O モジュール間の最初の接続に成功すると、センサに物理的に接続されている I/O モジュールの横に「(接続済み)」というメッセージが表示されます。
    • CIO-MICROCIO-MICRO-CC、または CIO-WENET が、選択された I/O モジュールである場合に、[OK] ボタンをクリックすると、ビジョンシステムは指定の IP アドレスを使って、モジュールとの EtherNet/IP 通信を確立しようとします。IP アドレスがネットワークに存在せず、EtherNet/IP がモジュールで有効になっていない場合、または別のデバイスがすでにモジュールとの EtherNet/IP 接続を確立している場合は、エラーメッセージが表示されます。
  3. シリアル設定を行います。次の表に、設定可能な設定項目のリストを示します。

    特徴 直接接続 I/O または CIO-1350 CIO-1400 CIO-14501 CIO-14601 CIO-MICRO CIO-MICRO-CC CIO-WENET1
    ビット/秒2

    4800

    9600

    19200

    38400

    57600

    115200

    2400

    4800

    9600

    19200

    38400

    57600

    115200

    1200

    2400

    4800

    9600

    19200

    38400

    57600

    115200

    1200

    2400

    4800

    9600

    19200

    38400

    57600

    115200

    4800

    9600

    19200

    38400

    57600

    115200

    4800

    9600

    19200

    38400

    57600

    115200

    無効
    DataBits 7、8 8 7、8 7、8 7、8 7、8 無効
    StopBits 1、2 1 1、2 1、2 1、2 1、2 無効
    Parity

    なし

    偶数

    奇数

    なし

    偶数

    奇数

    なし

    偶数

    奇数

    なし

    偶数

    奇数

    なし

    偶数

    奇数

    なし

    偶数

    奇数

    無効
    Handshake

    なし

    Xon/Xoff

    ハードウェア

    なし

    Xon/Xoff

    ハードウェア

    なし

    Xon/Xoff

    ハードウェア

    なし

    Xon/Xoff

    ハードウェア

    なし

    Xon/Xoff

    ハードウェア

    なし

    Xon/Xoff

    ハードウェア

    無効
    モード

    Text
    Native

    DeviceNet

    Motoman

    Kuka

    未使用

    Text
    Native

    DeviceNet

    Motoman

    Kuka

    未使用

    Text
    Native

    DeviceNet

    Motoman

    Kuka

    未使用

    Text
    Native

    DeviceNet

    Motoman

    Kuka

    未使用

    Text
    Native

    DeviceNet

    Motoman

    Kuka

    未使用

    Text
    Native

    DeviceNet

    Motoman

    Kuka

    未使用

    無効

    1CIO-1450、CIO-1460 および CIO-WENET I/O モジュールのサポートは終了しました。これらの I/O モジュールはご購入いただくことはできませんが、下位互換性のみを目的として In-Sight Explorer ではサポートされています。

    2DeviceNet は最大 57600 ビット/秒をサポートします。
  4. [OK] ボタンをクリックします。

[シリアルポートの設定] ダイアログの設定項目

  • [ビット / 秒]: 1200、2400、4800、9600、19200、38400、57600、または 115200。

    :  DeviceNet は最大 57600 ビット/秒をサポートします。
  • [データビット]: 7 または 8。
  • [ストップビット]: 1 または 2。
  • [パリティ]: なし、偶数、または奇数。
  • [フロー制御]: なし、Xon/Xoff、またはハードウェア。

    :  
    • 構成に関係なく、[フロー制御] ドロップダウンメニューは常に有効です。ほとんどの In-Sight ビジョンシステムでは、ビジョンシステムが I/O モジュールに接続されている場合、ハードウェアフロー制御のみをサポートします。ハードウェアフロー制御を有効にするために必要な物理接続の条件については、ご使用のビジョンシステムのインストールマニュアルを参照してください。
    • 大量のデータを送信する場合は、[フロー制御] パラメータを [Xon/Xoff] に設定し、フロー制御を使用してデータが欠落しないようにすることを推奨します。
  • [モード]: 使用するシリアルプロトコルを設定します。

    モード 説明
    Text 標準の ASCII プロトコルでテキスト文字列の送受信を行います。
    Native カスタマイズした ASCII プロトコルで In-Sight をシリアルデバイスからリモート制御します。
    DeviceNet

    デバイスネット通信をするためのプロトコル。

    :  DeviceNet の設定には、サードパーティの RS-232 デバイスネットゲートウェイアダプタが必要です。この設定は従来のインストール環境で使用できます。ただし、最新のアプリケーションで使用する場合は、RS-232 デバイスネットゲートウェイコンバータを完全にテストして、そのアプリケーションでも使用できることを確認してください。
    Motoman DCI モードで動作している MRC、MRC-II、および XRC ロボットコントローラなどの Motoman と通信するためのプロトコル。
    Kuka Kuka KR C2 および KR C2 Edition 2005 ロボットコントローラと通信するためのプロトコル。
    未使用 シリアルポートを閉じるので、コマンドもデータも送受信できません。
  • 詳細: [モード] が [DeviceNet]、[Native]、または [Text] に設定されている場合、ダイアログの [詳細設定] 部分で、選択したモードに固有の入力/出力終端記号およびパケットデータサイズを設定することができます。

Text モードの詳細設定

Text モードの詳細設定では、テキストモードのシリアル通信に使用する終端記号を定義します。これらの詳細設定は、[モード] が [Text] に設定されているときのみ使用できます。

  • [固定長の入力]: イベントをトリガする前に固定長の文字列を読み取ります。
  • [入力終端記号]: In-Sight によって入力文字列の最後の文字として認識される ASCII 値。デフォルトは 13 (キャリッジリターン) です。[固定長の入力] をオンにすると、[入力終端記号] は無効になります。
  • [出力終端記号]: In-Sight によって各出力文字列に追加され、送信文字列の終わりを示す ASCII 値。デフォルトは -1 です。-1 は「CRLF」 (キャリッジリターン/ラインフィード)、0 は「終端記号なし」を指定します。

Native モードの詳細設定

Native モードの詳細設定では、ネイティブモードシリアル通信の終端記号を設定します。これらの詳細設定は、[モード] が [Native] に設定されているときのみ使用できます。

  • [固定長の入力]: イベントをトリガする前に固定長の文字列を読み取ります。
  • [入力終端記号]: In-Sight によって入力文字列の最後の文字として認識される ASCII 値。デフォルトは 13 (キャリッジリターン) です。[固定長の入力] をオンにすると、[入力終端記号] は無効になります。
  • [出力終端記号]: In-Sight によって各出力文字列に追加され、送信文字列の終わりを示す ASCII 値。デフォルトは -1 です。-1 は「CRLF」 (キャリッジリターン/ラインフィード)、0 は「終端記号なし」を指定します。

DeviceNet モードの詳細設定

DeviceNet モードの詳細設定では、オプションのデバイスネットインタフェースモジュールを使用して、In-Sight ビジョンシステムにデバイスネット接続する場合のパケットサイズを設定します。これらの詳細設定は、[モード] が [DeviceNet] に設定されているときのみ使用できます。

  • [入力パケットサイズ]: デバイスネットインタフェースモジュールを通じて受信する予想パケットサイズをバイト単位で設定します。この設定は RS-232 デバイスネットゲートウェイ設定の MaxWidth 値を満たす必要があります。
  • [出力パケットサイズ]: デバイスネットインタフェースモジュールを通じて送信するパケットサイズをバイト単位で設定します。この設定は RS-232 デバイスネットゲートウェイ設定の Transmit Width 値を満たす必要があります。
  • [第一バイトでトリガをかける]: 先頭のバイトを受信したときに画像取り込みのトリガをかけます。AcquireImage 関数のプロパティシートで、トリガパラメータが外部トリガに設定されている必要があります。
:  [第一バイトでトリガをかける] が有効な場合、In-Sight ビジョンシステムがトリガされると、前の画像が表示され、以前のスプレッドシートの更新時に取得されたデータがセルデータとして表示されることがあります。