ロボット通信 - DENSO ロボットコントローラ

概要

このトピックでは、In-Sight ビジョンシステムから DENSO ロボットコントローラに接続し、データを転送する手順の概要を説明します。このトピックでは、ロボットコントローラは、画像取り込みとデータ転送を制御するデバイスを指しています。  一般に、In-Sight ネイティブモードコマンドを使用するロボットコントローラは、画像を取り込み、処理するようにビジョンシステムをトリガし、その後、ビジョンシステムに特定のデータを要求します。

必要なハードウェア

  • In-Sight ビジョンシステム (In-Sight Micro 1000 シリーズ、In-Sight 5000 シリーズ、In-Sight 7000 シリーズ、または In-Sight 8000 シリーズのビジョンシステム)

  • シリアル通信の場合、I/O モジュール、ブレークアウトケーブル (In-Sight 5000 シリーズまたは In-Sight 7000 シリーズのみ)。

    :  
    • シリアルベースのロボット通信がブレークアウトケーブルでサポートされていますが (In-Sight 5000 シリーズまたは In-Sight 7000 シリーズのみ)、セットアップが容易なので I/O モジュールを推奨します。
    • In-Sight Micro 1000 シリーズビジョンシステムは、CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールに接続している場合のみ、シリアル通信をサポートします。
    • In-Sight 70xx ~ 74xx シリーズ上でシリアル通信を有効にするには、ブレークアウトケーブルを使用するか、CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールを使用します。ブレークアウトケーブルに接続している場合 (I/O モジュールに接続されていない場合)、ディスクリート入出力ライン (各 1) をシリアル受信およびシリアル送信に設定することができます。詳細については、「In-Sight 70xx ~ 74xx ビジョンシステムのシリアル通信を有効にするには」を参照してください。
    • In-Sight Micro 8000 シリーズビジョンシステムは、CIO-MICRO I/O モジュールに接続している場合のみ、シリアル通信をサポートします。
    • CIO-WENET イーサネット I/O モジュールはシリアル通信をサポートしていません。
  • RS-232 シリアルケーブル (ヌルモデム) または Ethernet ケーブル (クロスタイプ)
  • PC
  • DENSO ロボットコントローラ (RC-5 または RC-7 バージョン)
  • PC インタフェース (In-Sight 設定用に推奨)
  • ビジョンシステムインタフェース (シリアル通信用)

必要なソフトウェア

  • Cognex In-Sight Explorer バージョン 3.3.0 以降

    :  ビジョンシステムの IP アドレスを確認するには、In-Sight Explorer の [In-Sight ネットワーク] ペインでビジョンシステム名を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
  • Cognex In-Sight ファームウェアバージョン 3.3.0 以降
  • DENSO ロボットコントローラ (RC-5 または RC-7)
  • DENSO Wincaps II シミュレーションソフトウェア (オプション)

DENSO の設定

Ethernet 接続には、クロスタイプの Ethernet ケーブルを使用します。

  1. DENSO コントローラの IP アドレスを設定します。
  2. ティーチペンダントのトップ画面から、次の手順を実行します。
    • [F6 Set]、[F5 Set Com]、[F4 Address] を押します。
    • 変更する項目を選択し、[F5 Change] を押します。
    • 必要な IP アドレスを入力して、[OK] をクリックします。この例では、コントローラの IP アドレスとして 192.168.0.1 を使用します。

      :  プログラムコードの入力方法の詳細については、『DENSO Owner's Manual』CD の「Setting Up Manual」の第 5 章「Editing a program in manual mode」を参照してください。

DENSO RC-5 または RC-7 コントローラでの新規プログラムの生成

  1. ティーチペンダントを手動モードに切り替えます。
  2. ティーチペンダントのトップ画面から、次の手順を実行します。
    • [F1 Program] を押します。
    • [F1 New Program] を押します。
    • ダイアログボックスが表示され、新規プログラムを生成するか確認を求められます。[OK] を押します。
    • 新規プログラムの名前を入力し、[OK] を押します。この例では、名前として PRO1 を使用します。
  3. PRO1 に次のサンプルコードを入力します。

    :  プログラムコードの入力方法の詳細については、『DENSO Owner's Manual』CD の「Setting Up Manual」の第 5 章「Editing a program in manual mode」を参照してください。
    • サンプルコードは 4 軸 DENSO ロボット用で、次のことを前提としています。
      • P1 は、ビジョンシステムによって検出される「ピックポイント」となります。
      • IO104 は、アームツールの端にあるグリッパをアクティブにします。
      • アプローチ高さとデパート高さはそれぞれ 75mm です。
      • ピックポイントの「Z」高さは変わりません。

           

          '!TITLE "PRO1"

          PROGRAM PRO1

          TAKEARM

          SPEED 100

           

          FLUSH #4

          INPUT #4, F1, F2, F3

          DELAY 100

           

          LETX P1 = F1

          LETY P1 = F2

          LETT P1 = F2

           

          APPROACH P, P1 75

          MOVE L, @E P1

          SET IO104

          DELAY 75

          DEPART L, 100

サンプルプログラムの保存とアクティブ化

  1. サンプルプログラムを入力したら、[F6 Save] を押します。
  2. [OK] を押して、入力したプログラムを保存します。
  3. プログラムリストで [PRO1] を選択します。
  4. [F12 Config] を押します。
  5. [Make the specified program active] を選択し、[OK] を押します。
  6. [OK] を押して、コンパイルを開始します。
  7. [OK] を押して、「local variable initialized」エラーに肯定応答します。

    :  詳細については、『DENSO Owner's Manual』CD の「Beginners Guide」の第 2.1 章「Creating a program」を参照してください。

In-Sight ビジョンシステムとの通信を確立した後、このプログラムを実行すると、DENSO コントローラにデータが入力され、新しいピック位置に移動します。プロジェクトのビジョンシステム部分の設定については、In-Sight のマニュアルを参照してください。