ID

In-Sight ID ツール関数は、線形 1D および 2D シンボルに含まれている英数字データ文字列を読み取ります。また、必要に応じて、公表されている仕様に従って大半のシンボルの品質を検証することができます。ID ツールには次の関数があります。

  • ReadIDMax 関数: 対象領域内の 1D または 2D シンボル (1D/スタックド、データマトリックス、QR コード、および郵便番号) を検出し、デコードします。この関数を設定して、さまざまなシンボルと多くの結果を取得し、極度の回転および遠近歪みでも処理することができます。オプションで、データマトリックスと QR コードモデルの登録、および品質測定の検証にも使用することができます。
  • ReadIDCode 関数: 1D および 2D のシンボルに含まれている情報をデコードし、必要に応じて品質を検証します。

    :  
    • ReadIDCode 関数は、In-Sight ファームウェア 4.x.x を搭載した In-Sight ビジョンシステムでのみ使用可能です。In-Sight ファームウェア 5.1.0 以上を実行する In-Sight ビジョンシステムでは使用できません。モデル一覧およびサポートされているファームウェアバージョンについては、「ファームウェアバージョン」を参照してください。
    • レガシー関数である ReadIDCode 関数の代わりに ReadIDMax 関数を使用することを推奨します。ReadIDMax 関数には拡張性能機能が搭載されています。
  • ValidateIDData 関数: 1D および 2D シンボルからデコードされたデータを検証します。
  • VerifyIDCode 関数: 1D および 2D シンボルからコードの読み取り易さとマークの品質に関連する方法を抽出するために使用します。

1D および 2D シンボルの読み取り

ReadIDMax および ReadIDCode 関数を使用して、対象領域内の 1D および 2D シンボルを探してデコードします。新しいコード読み取りアプリケーションには、ReadIDMax 関数を使用することを推奨します。この関数は、既存の ReadIDCode 関数を超える次の利点があるからです。

  • 同じ画像内で、混合タイプの複数の 1D シンボルをデコードします。
  • 同じ画像内で、同じタイプの複数の 2D シンボルをデコードします。
  • 最新のシンボルデコードアルゴリズムをサポートしています。

1D および 2D シンボルの品質の検証

1D バーコードシンボルの品質の検証

In-Sight ビジョンシステムは 1D バーコードを読み取り、オプションでバーコードの品質を検証することができます。In-Sight がシンボルの品質の検証に使用する方法は、米国規格協会 (ANSI) によって承認されています。

ReadIDMax または ReadIDCode 関数で [検証] チェックボックスをオンにすると、In-Sight で適用可能なすべてのアプリケーションテストが実行されます。バーコードの品質検証に使用される品質検証テストは複数あります (詳細は、データアクセス関数のトピックの IDMax および IDCode 関数を参照してください)。これらのテストそれぞれに、A (4.0) ~ F (0.0) の「グレード」があります。シンボルの全体的な品質は、いずれかのテストによって獲得される最低のグレードです。ただし、個別の品質テストそれぞれでアルファベットのグレードや同等の数値を返すことはなく、In-Sight では実際の結果の値プラスシンボル全体のグレードを返します。

:  バーコードの品質は、暗黙的にその読み取り可能性に関係していますが、1 つ以上のテストで低い、または不合格のグレードでありながら、読み取り可能なシンボルもあります。ただし、品質仕様を満たすことができなかったシンボルは、プロセスの問題に原因があるので、照明条件の変化や、再度キャリブレーションが必要な刻印機などについては注意が必要です。

2D シンボルの品質の検証

In-Sight はデータマトリックス、QR コード、PDF 417、および EAN/UCC コンポジットシンボルを読み取り、シンボルの品質も検証します。In-Sight でシンボルの品質の検証に使用する方法は、International Symbology Specification (ISS) のセクション 8 および Annexe N - データマトリックス (BC11-1997)、International Symbology Specification (ISS) のセクション 8 および Annexe M - QR コード (ITS/97-001)、Uniform Symbology Specification (USS) のセクション 3 および 4 - PDF 417 (AIM International が発行し、American National Standards Institute (ANSI) が承認)、および International Standard - バーコードシンボル印刷品質の評価仕様 (ISO/IEC-15416) (International Organization for Standardization (ISO) および International Electrotechnical Commission (IEC) が発行) で定義されています。

ReadIDMax または ReadIDCode 関数で [検証] チェックボックスをオンにすると、In-Sight で適用可能なすべてのアプリケーションテストが実行されます。AIM 仕様で説明されているように、品質検証テストは複数あり、シンボルの品質の検証に使用されます。使用される検証テストのタイプは、選択されているシンボルのタイプに応じて決まります。PDF 417 および EAN/UCC コンポジット 2D コンポーネントは、1D バーコードといくつかの検証テストを共有しています。これらのテストそれぞれに、A (4.0) ~ F (0.0) の「グレード」があります。シンボルの全体的な品質は、いずれかのテストによって獲得される最低のグレードです。ただし、品質テストそれぞれでアルファベットのグレードや同等の数値を返すことはなく、In-Sight では実際の結果の値プラスシンボル全体のグレードを返します。

:  シンボルの品質は、暗黙的にその読み取り可能性に関係していますが、1 つ以上のテストで低い、または不合格のグレードでありながら、読み取り可能なシンボルもあります。ただし、品質仕様を満たすことができなかったシンボルは、プロセスの問題に原因があるので、照明条件の変化や、再度キャリブレーションが必要な刻印機などについては注意が必要です。

検証および妥当性検査の技術の追加

ReadIDMax および ReadIDCode 関数のビルトイン品質検証測定に加えて、ValidateIDData および VerifyIDCode 関数を使用して、ReadIDMax および ReadIDCode 関数の両方またはどちらかによって読み取られ、デコードされたシンボルの妥当性検査と検証を実行することができます。

ValidateIDData 関数

ValidateIDData 関数を使用して、シンボルのデータの完全性の妥当性検査を行い、そのデータが MIL-STD 130 および GS1 標準に準拠していることを確認します。ValidateIDData データアクセス関数を使用して、データを解析し、適用標準に準拠していることを確認することができます。

VerifyIDCode 関数

VerifyIDCode 関数を使用して、シンボルに対してさらに検証測定を実行し、コードの読み取り可能性とシンボルのマークの品質に関連する方法を抽出します。VerifyIDCode データアクセス関数を使用して、シンボルの検証グレードを抽出することができます。