Encrypt

Blowfish と CBC (暗号ブロック連鎖) を使用して、Encrypt 関数によって結果データをユーザ定義のキーを用いて暗号化することができます。次に、暗号化したデータを In-Sight 関数またはネイティブモードコマンドなどを使用して PC や外部デバイスに送信し、復号化アプリケーションを用いてデータを復元します。

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  • Encrypt 関数は、In-Sight 5.4.0 以降のファームウェアを搭載した In-Sight ビジョンシステムでサポートされています。
  • Encrypt 関数には文字数の制限はありません。ただし、暗号化された文字列を PC やリモートデバイスに送信するために使用する In-Sight 関数には、255 文字の制限があり、#ERR を返します (暗号化された文字列は常に暗号化前の初期結果データよりも長いことに注意してください)。文字制限の詳細については、それぞれの In-Sight 関数のトピックを参照してください。
  • Cognex In-Sight Encryption サンプルアプリケーションは、キーの生成および復号化に使用することができます。
  • 暗号化/復合化のメカニズムの詳細については、サンプルコードを参照してください (C:\Users\Public\Documents\Cognex\In-Sight\In-Sight Sample Projects 5.x.x)。

Encryptの入力パラメータ

Syntax:Encrypt(キー (Base 64),値,出力フォーマット)

キー (Base64)

結果データの暗号化に使用されるキー (文字列、Base64 エンコード)。受信者は同じキーを使用してデータを復合化します。

:  非管理者ユーザに対してこのキーを不可視化するには、EditPassword を使用します。
暗号化する結果データ (文字列)。
出力フォーマット

暗号化されたデータをエンコードする方法を選択します。

0 = Base64 (デフォルト) 暗号化されたデータを Base64 を使用してエンコードします。
1 = Hex 暗号化されたデータを Hex を使用してエンコードします。

Encryptの出力

結果 暗号化された文字列を返します。

Encrypt

この例では、ReadIDMax 関数によってデコードされたバーコード結果を暗号化してから、暗号化された結果を TCPDevice および WriteDevice 関数を使用してデータを復号化する PC に送信します。

  1. ReadIDMax 関数を挿入してバーコードをデコードします。結果文字列が自動的にスプレッドシートに挿入されます。
  2. EditPassword 関数を挿入します。結果文字列の暗号化に使用するキーを入力します。

    :  Cognex In-Sight Encrypt Generator サンプルアプリケーションを使用して、キーを生成することができます。詳細については、「サンプルアプリケーション」セクションを参照してください。
  3. Encrypt 関数を挿入し、プロパティシートを次のように設定します。
    • キー (Base64): EditPassword セルを参照します。
    • : ReadIDMax の結果文字列セルを参照します。

      :  結果文字列でフォーマットが必要な場合、FormatString を使用してこの関数を参照します。
    • 出力フォーマット: 必要なエンコーディング方法を選択します (Base64 または Hex)。
  4. 暗号化された文字列が自動的にスプレッドシートに挿入されます。これで、暗号化されたバーコード結果を PC に出力する準備ができました。
  5. TCPDevice 関数を挿入し、デフォルト値を使用して TCP サーバをポート 3000 上に作成します。

    :  自動的に追加された ReadDevice セルは削除します。
  6. WriteDevice 関数を挿入します。
    • イベント: A0 に設定します。
    • デバイス: TCPDevice セルを参照します (手順 5)。
    • データ: Encrypt セルを参照します (手順 3)。
  7. In-Sight ビジョンシステムをオンラインにします。telnet に接続して、ホスト名または IP アドレスおよびポート番号 (例えば、C:\ telnet is8402_010203 3000) を指定し、ビジョンシステムをトリガします。

    それぞれの取り込みが終わると、暗号化されたデータが転送されます。

  8. 暗号化された文字列を、復号化アプリケーションを使用して復合化します。復号化のときに、EditPassword セルにキーを入力する必要があります (手順2)。

    :  Cognex In-Sight Encrypt サンプルアプリケーションを使用して、暗号化された文字列を復合化することができます。詳細については、「サンプルアプリケーション」セクションを参照してください。

Cognex In-Sight Encryption サンプルアプリケーション

このサンプルアプリケーションは次の場所にあります。C:\Users\Public\Documents\Cognex\In-Sight\In-Sight Sample Projects 5.x.x

キー生成サンプル

このサンプルアプリケーションは、Base64 形式でキーを生成します。ランダムキーを生成するか、ユーザが入力したテキストに基づいてキーを生成するかを選択することができます。

復合化サンプル

このサンプルアプリケーションで、In-Sight Encrypt 関数を使用して暗号化されたメッセージを復合化します。