VerifyText
画像領域内のテキスト文字列の文字を照合します。テキスト文字列の文字をユーザ登録フォントの文字モデルと比較します。また、混同する可能性のある文字と比較します。
- TrainFont、ReadText、VerifyText の各関数は、In-Sight ファームウェア 4.x.x を搭載した In-Sight ビジョンシステムのみで使用可能です。In-Sight ファームウェア 5.1.0 以上を実行している In-Sight ビジョンシステムでは使用できません。モデル一覧およびサポートされているファームウェアバージョンについては、「ファームウェアバージョン」を参照してください。
- レガシー関数である ReadText、TrainFont および VerifyText 関数の代わりに、OCRMax 関数を使用することを推奨します。OCRMax 関数には拡張性能機能が搭載されています。
- スピードの要求されないアプリケーションでは、スケール許容を ON にしてください。文字サイズのわずかな変化のために検出精度が大きく低下するのを防ぐことができます。
- 文字列でない場所を誤って検出した場合、または、文字列がどこにも検出されなかった場合は、疑字背景を ON にして、再試行します。
- 文字照合中に誤読が発生した場合は、照合モードを [高速] から [高精度] に切り替えます。[高精度] を選択した場合、文字と文字はより厳密に区別され、さらに正確な得点を上げることができます。それでも誤読が発生する場合は、登録フォントを開き、2 つの混同する可能性のある文字を調べます。これらの文字はうまく登録されていない可能性があります。
VerifyTextの入力パラメータ
Syntax:VerifyText(画像,フィクスチャ.行,フィクスチャ.列,フィクスチャ.角度,領域.X,領域.Y,領域.高さ,領域.幅,領域.角度,領域.カーブ,フォント,文字列,アクセプトしきい値,得点差しきい値,チューン,照合モード,疑字背景,スケール許容,タイムアウト,表示)
|
このパラメータは有効な画像データ構造体を含んでいるスプレッドシートのセルを参照している必要があります。デフォルトで参照されるセルは A0 で、このセルに AcquireImage 関数によって返される 画像データ構造体が含まれています。 |
|||||||||||||
|
入力領域を定義する画像座標系を指定します。
|
|||||||||||||
|
移動および回転可能な矩形の画像領域を指定します。
|
|||||||||||||
|
登録フォントを含むフォントデータ構造体へのセル参照。 |
|||||||||||||
|
照合する文字列 (最大 100 文字)。 注 : VerifyText 関数では、空白スペースが画像で文字と同じ幅を持っている場合、テキスト文字列内の空白スペースを照合します。
|
|||||||||||||
|
各文字の許容できる最低一致得点 (0 ～ 100、デフォルト = 90)を指定します。VerifyText 関数はアクセプトしきい値未満の一致得点の文字を不合格とし、その文字列を不合格とします。 |
|||||||||||||
|
最高得点の文字と 2 番目の得点の文字の一致得点の間に必要な最小差（0～20、デフォルト = 0）。 2 番目に高い得点の文字を調べるには、GetChar(テキスト, インデックス, 1) 関数を使用してください。 2 番目に高い得点の文字の得点を調べるには、GetScore(テキスト, インデックス, 1) 関数を使用してください。 |
|||||||||||||
|
参照されているフォントデータ構造体の文字モデルのスケールを 50 ～ 200% で調整して画像の文字と対応させ、一致得点を最大にします。チューンは、文字モデルのサイズと読み取る文字のサイズの差が ±5% を超える場合にのみ選択してください。
ヒント : チューンは大きな処理時間を必要とするため、1 回だけ実行するようにします。一度、チューンを ON にしてジョブを実行したら、後のジョブの処理時間を短縮するためにスプレッドシートを開いてチューンを OFF にしてください。
|
|||||||||||||
|
読み取り精度を向上させるために、高度なアルゴリズムを使用するかどうかを指定します。 注 : 背景の状態によっては [高精度] よりも [高速] を選択したときに良好な結果を得られることがあります。アプリケーションに応じて選択してください。
ヒント : [高精度] を選択している場合は、得点が低く抑えられる傾向があるため、アクセプトしきい値を小さめに設定する必要があります。
|
|||||||||||||
|
画像内のそのほかの特徴が、テキスト文字列と区別しづらい場合に指定します。この設定は、画像内のそのほかの特徴が誤って文字列の先頭と認識される場合には特に有効です。
|
|||||||||||||
|
文字サイズの小さなばらつきを補正するため ± 10% の許容値を指定します。
|
|||||||||||||
|
関数が有効なテキスト文字列を検索する時間をミリ秒単位で指定します (0 ～ 30000)。この時間が経過すると、処理は中止され、#ERR が返されます。値を 0 に設定すると設定値が無効になり、タイムアウトは適用されません。 |
|||||||||||||
|
画像上の VerifyText グラフィックスオーバレイの表示モードを指定します。
|
VerifyTextの出力
| 戻り値 | 照合された文字列を含んでいるテキストデータ構造体。入力パラメータが無効であれば #ERR を返します。 |
| 結果 | VerifyText 関数を初めてセルに挿入すると、スプレッドシート内に結果テーブルが自動的に作成されます。 |
VerifyTextデータアクセス関数
次のデータアクセス関数がスプレッドシートに自動挿入され、結果テーブルが作成されます。
|
文字列 |
GetString(テキスト) |
参照されているテキストデータ構造体のテキスト文字列を返します。 |
|
文字列合格 |
GetPassed(テキスト) |
参照されているテキストデータ構造体の文字列全体の合格/不合格ステータスを返します。 |
|
文字 |
GetChar(テキスト, インデックス 0, [インデックス 1]) |
参照されているテキストデータ構造体からインデックス付き文字を返します。オプションの [インデックス 1] パラメータが 1 の場合、[インデックス 0] パラメータで指定した文字とこの文字に最も似ているテキストデータ構造体内の文字の一致得点の差が 10% 未満ならば、データ構造体内のこの文字を返します。 |
|
得点 |
GetScore(テキスト, インデックス 0, [インデックス 1]) |
参照されているテキストデータ構造体のインデックス付き文字の一致得点 (0 ～ 100) を返します。オプションの [インデックス 1] パラメータが 1 の場合、[インデックス 0] パラメータで指定した文字とこの文字に最も似ているフォントデータ構造体内の文字の一致得点の差が 10% 未満ならば、データ構造体内のこの文字の一致得点を返します。 |
|
合格 |
GetPassed(テキスト, インデックス) |
参照されているテキストデータ構造体のインデックス付き文字の合格/不合格ステータスを返します。[インデックス] パラメータが指定されていない場合は、文字列全体の合格/不合格ステータスを返します。 |
次のテキストデータアクセス関数を使用して、そのほかのデータの取得ができます。
| 角度 | GetAngle(テキスト) | テキストデータ構造体のテキスト文字列と画像データ構造体の水平軸の間の角度を返します。 |
| 列 | GetCol(テキスト, インデックス) | 参照されているテキストデータ構造体のインデックス付き文字の列座標 (ピクセル単位) を返します。 |
| コントラスト | GetContrast(テキスト, インデックス) | 参照されているテキストデータ構造体のインデックス付き文字の前景と背景のコントラスト (グレースケール階調で、0 ～ 255) を返します。 |
| 高さ | GetHigh(テキスト, インデックス) | 参照されているテキストデータ構造体のインデックス付き文字の高さ (ピクセル単位) を返します。 |
| 行 | GetRow(テキスト, インデックス) | 参照されているテキストデータ構造体のインデックス付き文字の行座標 (ピクセル単位) を返します。 |
| 幅 | GetWide(テキスト, インデックス) | 参照されているテキストデータ構造体のインデックス付き文字の幅 （ピクセル単位） を返します。 |