AcquireImage

デジタル画像を取り込み In-Sight ビジョンシステムのメモリに転送するための、In-Sight ビジョンシステムのパラメータを指定します。

In-Sight ビジョンシステムは、非同期リセットとプログレッシブスキャンを使用してすべての画像を取り込みます。 グレースケールの In-Sight ビジョンシステムは 8 ビットの画像を生成し、カラーの In-Sight ビジョンシステムは 24 ビットの画像を生成します。 すべてのビジョンシステムで約 250µs 以内に画像取り込みが開始され、次のように進行します。

  • 画像センサは、[露光時間] パラメータで設定された時間の間、光を蓄積します。
  • 画像センサに蓄積された画像は行単位でシリアルシフトレジスタに転送されます。
  • すべての行転送に対し、センサはピクセルごとに画像センサ外部でシフトレジスタをクロッキングして、次の経路を通じてピクセル値を転送します。

    ビデオ増幅器 → ゲインおよびオフセット → A/D コンバータ → In-Sight センサのメモリ

  • 転送は取り込み開始行から開始され、指定された行数が処理されます。

取り込まれた画像を含むメモリバッファは、スプレッドシート内で  データ構造体として表されます。 AcquireImage 関数によって返されるデータ構造体は、画像領域を処理するスプレッドシートのほかの関数によって順番に参照されます。 取り込まれた画像データに直接あるいは間接的に依存する関数はすべて、新しい画像が取り込まれるたびに更新されます。 入力画像とスプレッドシート内のほかの関数との関係が、In-Sight ビジョンシステムで実行される画像処理タスクを決定します。 依存関係およびセルの実行順序の詳細については、スプレッドシートのセルの実行と参照の編集をご参照ください。

スプレッドシート内のほかの関数と異なり、AcquireImage 関数はセル A0 内に常駐しているため、スプレッドシートから切り取ったり、コピーしたり、クリアしたりすることはできません。 この制限によって、画像が必ずあらかじめ定義された位置にあることが保証されます。 これを利用して、ほとんどのビジョンツール関数や、ほかの多くの関数では、デフォルトの画像ソースとしてセル A0 を絶対参照するように指定しています。 詳細については、セル参照をご参照ください。

:  
  • デフォルトの AcquireImage パラメータ設定は、ビジョンシステムモデルに基づいて変わります。 ジョブをあるモデル上で開発した後、異なるモデル上にロードした場合は、パラメータ設定が適切に構成されていることを検証します。
  • AcquireImage 関数のパラメータがプログラムによって変更された場合、この関数が変更されたパラメータをいつ表示するかは、選択した [トリガ] パラメータに応じて決まります。
    • [トリガ] パラメータを [カメラ] に設定した場合、AcquireImage 関数のパラメータは、取り込まれた直後にロードされます。 例えば、関数の [最大露光時間] の値がプログラムによって調整された場合、この変更は次の画像では不可視ですが、次の次では可視となります。
    • その他すべての [トリガ] パラメータモードでは、取り込みの信号が受信されるとこのパラメータ値がロードされるので、変更は次の画像で反映されます。
  • AcquireImage プロパティシートを開くと、新たに取り込んだ画像を表示します。 [キャンセル] ボタンを使用してプロパティシートを閉じると、新しい画像とプロパティシートへの変更は保持されます。 以前の画像を保持したい場合は、画像を保存してから AcquireImage プロパティシートを開き、その後、AcquireImage プロパティシートを開く前に画像を再ロードします。
  • In-Sight エミュレータに接続しており、部分取り込みパラメータ ([取り込み開始行] および [行数]) が有効な状態で画像を取り込んだ In-Sight ビジョンシステムからの画像を表示する場合は、エミュレータの [取り込み開始行] および [行数] パラメータを、画像を取り込んだ In-Sight ビジョンシステムのパラメータ値と同じ値に設定します。
  • In-Sight 5.x.x ファームウェアを搭載するビジョンシステムまたはセンサに電源が再投入され、Ethernet 接続が検出されなかった場合は、30 秒のネットワークタイムアウトが完了し、ビジョンシステム/センサが完全に再起動するまでは、トリガが失敗した状態となることがあります。
  • カラービジョンシステムを使用している場合、
    • ホワイトバランスが、照明条件の変化に合わせて色を補正するための手段として多く使用されます。 ホワイトバランスは、画像中央 100x100 領域の赤、緑、青 (RGB) チャンネルのヒストグラムを生成します。 各チャンネルのピーク応答が検出されます。 次に、最小のビン番号を持つ 2 つのチャンネルを、最大のビン番号に分割し、カラーテーブルの生成に使用されるスケールファクタ (倍率) を求めます。 これらのテーブルは、画像が取り込まれるたびに参照されます。
    • ホワイトバランス設定はジョブ内に保存されジョブが画像を初めて取り込んだときに有効となります (ジョブロード時ではありません)。 AcquireImage 関数のプロパティシートを開く前に白いフィールド画像 (白紙の断片など) を取り込む必要があります。 画像が飽和状態 (すべてのピクセル値が 255) に近づかないようにレンズの絞りを調整する必要があります。 [ホワイトバランス] ボタンを押すことは、スプレッドシートの WhiteBalance 関数を実行することと同じです。

AcquireImage Inputs

Syntax: AcquireImage(トリガ,手動,露光時間,自動露光.モード,自動露光.最大露光時間,自動露光時間.目標輝度,自動露光領域.X,自動露光領域.Y,自動露光領域.高さ,自動露光領域.幅,開始行,行数,ライン数,照明制御.モード,照明制御.照明 0,照明制御.照明 1,照明制御.未使用,照明制御.未使用,ゲイン,オフセット,画像方向,ネットワークトリガ.マスター,ネットワーク.マスター名,ネットワークトリガ.マスター・データ,バッファモード,遅延,フォーカスメトリクス領域.X,フォーカスメトリクス領域.Y,フォーカスメトリクス領域.高さ,フォーカスメトリクス領域.角度e,フォーカスメトリクス領域.カーブ,ホワイトバランス領域.X,ホワイトバランス領域.Y,ホワイトバランス領域.高さ,ホワイトバランス領域.幅,ラインスキャン.ライントリガタイプ,ラインスキャン.ライン間隔/ラインごとのステップ数,ラインスキャン.エンコーダお画像取り込み時のタイムアウト,ラインスキャン.クリップボード,ラインスキャン.画像取り込み期間,トリガでバウンス,ハイダイナミックレンジ)

パラメータ 説明

トリガ

In-Sight ビジョンシステムがオンライン時の画像取り込みトリガのソースを指定します。

:  センサがオンラインの間、[トリガ] パラメータの値を変更しないでください。 変更すると、センサが予期しない状態になることがあります。
0 カメラ (デフォルト)

ビジョンシステムの専用取り込みトリガ入力において検出される立ち上がりエッジで画像取り込みを有効にします。

:  [画像取り込みミス] のディスクリート出力信号は、[トリガ] パラメータが [カメラ] に設定されている場合のみサポートされます。
1 連続

「フリーランニング」による画像取り込み (可能な限り高速) を有効にします。

2 外部

シリアルコマンドで ([DeviceNet モードの詳細設定] ダイアログで [第一バイトでトリガをかける] が ON になっている場合)、画像取り込みトリガとして設定されているディスクリート入力ラインに適用された立ち上がりエッジで、または産業用イーサネットプロトコルを使用する PLC からのいずれかで、画像取り込みを有効にします。

:  
  • ビジョンシステムの内蔵画像取り込みトリガ入力 (AcquireImage 関数の [トリガ] パラメータを [カメラ] に設定) に対し、汎用入力ラインを画像取り込みトリガ ([トリガ] パラメータを [外部] に設定) として設定することにより、より高速にトリガを実行することができます。
  • AcquireImage 関数の [トリガ] パラメータを [外部] に設定したときに画像取り込みに失敗した場合、[エラー: 画像取り込みミス] ディスクリート出力は、ビジョンシステムから送信されません。 [エラー: 画像取り込みミス] 信号は、AcquireImage 関数の [トリガ] パラメータが [カメラ] に設定されている場合のみサポートされています。

5

タイムスタンプ

タイムスタンプトリガが EtherNet/IP 経由で PLC からビジョンシステムに送信されたときに、画像取り込みを有効にします。 タイムスタンプオプションは次のビジョンシステムでのみサポートされています。

  • 128MB の不揮発性フラッシュメモリ付きで、バージョン 4.5.0 以降のファームウェアが実行されている In-Sight 5000 シリーズビジョンシステム

    :  The In-Sight 5605 ビジョン・システム (ハードウェアタイプ Type 821-0032-1R)、In-Sight 5705 ビジョン・システムおよび In-Sight 5705C ビジョンシステムはサポートされていません。
  • In-Sight 7000 Gen2 シリーズビジョン・システム
  • In-Sight 9000 シリーズビジョン・システム
:  
  • このビジョンシステムでタイムスタンプの画像取り込みトリガを選択するには、[日付/時刻の設定] ダイアログの [時刻同期を使用する] オプションを有効にしておく必要があります。
  • ビジョンシステムが受け取ったタイムスタンプトリガが期限切れの場合、または 1 時間以上先である場合、TimeTriggerFault が設定され、Eip.TimestampTriggerFaults カウントが増分されます。
  • 既にほかの取り込みが進行中のために、計画されていた取り込みが実行できなかった場合、ビジョンシステムから Missed Acquisition 信号が送信されます。
  • SetSystemConfig("Eip.TriggerTimestampInputOffset",0) コマンドを使用して、このオフセットを EtherNet/IP 入力アセンブリに設定することができます。
6 産業用イーサネット

EtherNet/IP、POWERLINK、PROFINET、SLMP スキャナ、または Modbus TCP サーバなどの産業用イーサネットプロトコルから開始されたトリガによる画像取り込みを有効にします。

:  ネットワーク設定がプロトコルに対して正しく有効化されていることを検証してください ([ネットワーク設定] ダイアログの [産業用イーサネットプロトコル] グループボックス)。

次の表は、それぞれのプロトコルを使用してビジョンシステムをトリガする方法を示しています。 詳細については、表内にあるリンクをクリックしてください。

プロトコル ファームウェアのバージョン ハウツー
EtherNet/IP 5.x.x 出力アセンブリ - インスタンス 22 (バイト 0) でビット 1 をトグルします。 詳細については、I/O アセンブリデータ属性の形式 - 出力アセンブリ - インスタンス 22をご参照ください。
4.x.x 出力アセンブリ - インスタンス 21 (バイト 0) でビット 1 をトグルします。 詳細については、入出力アセンブリオブジェクトをご参照ください。
POWERLINK 4.x.x 制御オブジェクトでビット 1 をトグルします。 詳細については、POWERLINK ファクトリインタフェースをご参照ください。
PROFINET 5.x.x 画像取り込み制御モジュールでビット 1 をトグルします。 詳細については、PROFINET IO モジュールリファレンステーブル - In-Sight 5.x.x ファームウェアをご参照ください。
4.x.x 画像取り込み制御モジュールでビット 1 をトグルします。 詳細については、PROFINET IO モジュールリファレンステーブル - In-Sight 4.x.x ファームウェアをご参照ください。
SLMP スキャナ 5.x.x ビジョンコントロールブロック (バイト 0) でビット 1 をトグルします。 詳細については、ビジョンコントロールブロックをご参照ください。
4.x.x ビジョンコントロールブロック (バイト 0) でビット 1 をトグルします。 詳細については、SLMP スキャナのファクトリインタフェース In-Sight 4.x.x ファームウェアをご参照ください。
Modbus TCP サーバ 5.3.0 以降 ビジョンコントロールブロック (バイト 0) でビット 1 をトグルします。 詳細については、ビジョンコントロールブロックをご参照ください。
32 手動 F5 キーが押されたときに、画像取り込みを有効にします。 F5 キーを使用して手動で画像を取り込むには、スプレッドシートにフォーカスがある必要があります。
99 ネットワーク ネットワーク上の特定の In-Sight "マスター" システムがトリガされたときに、画像取り込みを有効にします。 [マスター] チェックボックスを OFF にし、有効なマスタ名を指定する必要があります。

手動

In-Sight センサがオフラインのときに、手動による画像取り込みトリガを有効にします。

  • 0 = OFF: ビジョンシステムがオフラインのときに、画像取り込みを無効にします。 [手動] が OFF に設定され、センサがオフラインの場合は、画像取り込みはいかなる方法でも実行できません。
  • 1 = ON (デフォルト): ビジョンシステムがオフラインのときに、画像取り込みを有効にします。 [手動] が ON のときに、センサがオフラインの場合は、F5 キーを押すか、([ジョブの表示] ツールバーの) [トリガ] ボタンを押すと、画像取り込みが開始されます。

露光時間

露光時間をミリ秒単位で指定します。 In-Sight ビジョンシステムがトリガ信号を受信すると、指定された露光時間の間、画像センサアレイに光が蓄積されます。 モーションを停止するには露光時間が短い方が好都合ですが、十分な画像濃度を実現するために、レンズの絞りを開放したり、増幅器のゲインを上げたりする必要があります。

:  
  • [自動露光] が ON のとき、[露光時間] の設定は無効になります。
  • 露光時間は、指定したセンサ用の適切な値の近似値となる 64µs の倍数で切り捨てられます。
  • このパラメータが技術的に 0 に設定されている場合、露光時間はビジョンシステムに依存します。露光時間の値が 0 の場合は、デフォルトで、選択したビジョンシステムの最小露光時間 (ミリ秒またはマイクロ秒単位) となります。
  • In-Sight 8405 ビジョンシステムでストロボを使用している場合、フルフレーム画像キャプチャでは、ストロボのパルス時にすべてのピクセル行が露光されるよう、露光時間を 72ms 以上に設置することが推奨されます。 詳細については、ローリングシャッターの操作をご参照ください。
  • In-Sight 5604 または In-Sight 9902L ラインスキャンビジョンシステムに接続されている場合、露光時間はマイクロ秒 (µs) 単位で設定されます。
  • 露光時間を計算するとき、照明の予熱時間を考慮するために若干の時間を露光時間に追加する必要があります。 内部 LED リング照明を使用する In-Sight 70xx ~ 74xx シリーズのビジョンシステムでは、露光時間に 0.4 ~ 0.5 ミリ秒を追加する必要が生じることがあります。 外部光源を使用するその他のビジョンシステム用 LED ライトの予熱時間の詳細については、照明の製造元のユーザマニュアルを参照してください。

さまざまな In-Sight ビジョンシステムモデルの露光時間を、次の表に示します。

:  
  • 以下のビジョンシステム/センサの解像度は、[画像の設定] ダイアログで設定できます:In-Sight Micro 1500、In-Sight 2000-130、2000-130C、2000-230、2000-230C、2000-23M、2001-230、2001-230C、In-Sight 7500、7500C、7600、7600C、7800、7800C、7900、7900C、7802、7802C、7902、7902C。
  • 5604 および 5614 ラインスキャンビジョンシステムでは、[ラインスキャンの設定] ダイアログで画像の高さを設定することができます。
  • 9902L ラインスキャンビジョンシステムでは、[ラインスキャンの設定] ダイアログで 1K 解像度 (低照明モード) および最大画像高を設定することができます。
In-Sight モデル 解像度 センサタイプ 露光時間 (ミリ秒)
Micro 1020、1050、1100、1110、1100C、1400、1410、1400C 640 ✕ 480 CCD、グローバルシャッター

0.016 ~ 1000

Micro 1402、1412 1280 × 1024 CMOS、グローバルシャッター 0.016 ~ 950
Micro 1403、1413、1403C 1600 ✕ 1200 CCD、グローバルシャッター

0.052 ~1000

Micro 1500

640 ✕ 480 CMOS、グローバルシャッター 0.004 ~ 500
800 ✕ 600 CMOS、グローバルシャッター 0.005 ~ 500

5100、5110、5100C、5400、5410、5400C、5600、5610

640 ✕ 480 CCD、グローバルシャッター

0.016 ~ 1000

5403、5413、5603、5613

1600 ✕ 1200 CCD、グローバルシャッター

0.027 ~ 1000

5604 および 5614 ラインスキャン

1024 ✕ 8192 CCD、グローバルシャッター

1.33 ~ 1000 µs

5605、5615、5705、5715 2448 ✕ 2048 CCD、グローバルシャッター 0.014 ~1000
5705C 2448 ✕ 2048 CCD、グローバルシャッター 0.016 ~ 1000
7010、7010C、7020、7050、7200、7210、7230、7200C、7400、7410、7430、7400C 800 ✕ 600 CMOS、グローバルシャッター 0.016 ~ 950
7402、7412、7432、7402C 1280 × 1024 CMOS、グローバルシャッター 0.016 ~ 950

7600、7600C、7800、7800C、7900、7900C

800 ✕ 600 CMOS、グローバルシャッター 0.014 ~ 550
640 ✕ 480 CMOS、グローバルシャッター 0.014 ~ 520
7801、7801C、7901、7901C 1280 × 1024 CMOS、グローバルシャッター 0.017~ 750

7802、7802C、7902、7902C

1600 ✕ 1200 CMOS、グローバルシャッター 0.020 ~ 940
800 × 600 (低照明モード) CMOS、グローバルシャッター 0.020 ~ 940
7905、7905C 2448 ✕ 2048 CMOS、グローバルシャッター 0.021 ~ 1000
8200、8200C,、8400、8400C 640 ✕ 480 CMOS、グローバルシャッター 0.014 ~ 520
8401、8401C 1280 × 1024 CMOS、グローバルシャッター 0.0174 ~ 750
8402、8402C 1600 ✕ 1200 CMOS、グローバルシャッター 0.020 ~ 940
8405 2592 ✕ 1944 CMOS、ローリングシャッター 0.032~1000

9902L ラインスキャン

2048 ✕ 16384 CMOS、グローバルシャッター 2.00 µsec ~ 1000 µsec
1024 ✕ 16384
9912、9912C 4096 ✕ 3000 CMOS、グローバルシャッター 0.021 ~ 1000

自動露光

露光時間が自動的に決定されるかどうかを指定します。 これをオンにすると、露光時間はさまざまな照明状態を補正するように自動調整されます。

:  In-Sight ビジョンシステムがこの機能をサポートしていない場合、パラメータは無効になります。

モード

自動露光をどのように決定するかを指定します。

  • 0 = 無効: [自動露光] オプションは無効になります。
  • 1 = 連続: さまざまな照明状態を補正するために、画像の取り込みごとに露光時間が自動調整されます。

    :  連続モードでは、取り込みの間隔が長くなります。
  • 2 = シングルショット
    • [最初の画像取り込み]: ビジョンシステムがオフラインの場合、最初の取り込みは露光時間の決定のために使用されます。この露光時間の値は、シングルショットが無効にされるまで保存されます。 ビジョンシステムがオフラインの間に取り込みが行われなかった場合、センサをオンラインにしたときの最初の取り込みが露光時間の決定に使用されます。
    • 2 回目以降の画像取り込み: ビジョンシステムは、最初の取り込みで計算された露光時間の値を使用して、画像を取り込みます。

    :  [シングルショット] チェックボックスの ON/OFF を切り替えるか、異なる自動露光モードを選択すると、露光時間の値がリセットされます。 露光時間のリセット後に行われた最初の取り込みは、新しい露光時間の値を決定するために使用されます。

最大露光時間

適切な露光時間を決定するときに使用される最大露光時間を指定します。

目標輝度

必要な輝度レベル (0 ~ 100、デフォルト = 10) を指定します。 [目標輝度] パラメータが使用可能な飽和ピクセルの割合 (255) を指定します。 [自動露光] がオンの場合、[目標輝度] 設定は露光時間の値を調整し、飽和ピクセル「x%」の「目標輝度」を持つ画像を返します。 例えば、画像が 10000 ピクセルのときに [目標輝度] パラメータが 20 に設定されると、[自動露光] は露光時間の値を調整し、約 2000 飽和ピクセルを含む画像を返します。

自動露出領域

露光時間の自動計算に使用される領域を指定します。

:  In-Sight ビジョンシステムがこの機能をサポートしていない場合、パラメータは無効になります。

X

フィクスチャ座標での原点の X オフセット

Y

フィクスチャ座標での原点の Y オフセット

高さ

領域の X 軸に沿った寸法。

領域の Y 軸に沿った寸法。

開始行

画像センサから In-Sight ビジョンシステムのメモリに転送される最初の行を定義します。

解像度 有効な開始行の値
640 ✕ 480 0~479
800 ✕ 600 0 ~ 599
1024 ✕ 768 0~767
1280 ✕ 1024 0 ~ 1023
1600 ✕ 1200 0~1199
2448 ✕ 2048 0~2047
2592 ✕ 1944 0 ~1943
4096 ✕ 3000 0 ~ 2999
:  
  • ベイヤーパターンの制約によって、In-Sight カラーセンサに対する [取り込み開始行] パラメータの値には偶数を指定する必要があります。[取り込み開始行] パラメータの値に偶数が設定されていない場合、この値は自動的に偶数に変換されます。AcquireImage 関数のプロパティシートには、元の奇数値がそのまま残りますが、GetRow(A0) 関数は変換後の偶数値を戻します。詳細については、ベイヤーパターンをご参照ください。
  • 多くの In-Sight ビジョンツール関数の対象領域 (ROI) の計算では、一度に 4 ピクセル行に対してアルゴリズムが計算され、ROI のサイズは 4 で割り切れるか、4 ピクセル境界に適合するように自動調整されます (そのように設定されていない場合)。部分取り込みを使用した画像取り込みで、ビジョンツールの ROI が 4 で割り切れないか 4 ピクセル境界に適合しない場合、ROI は自動拡張されます。これによって ROI が画像境界を越え #ERR 状態になることがあります。
  • In-Sight 5604 または In-Sight 9902L ラインスキャンビジョンシステム接続時に [取り込み開始行] パラメータは OFF になります。

行数

In-Sight ビジョンシステムのメモリに転送される画像センサの行の数を指定します。

解像度 許容される行数
640 ✕ 480 1 ~ 480
800 ✕ 600 1 ~ 600
1024 ✕ 768 1 ~ 768
1280 × 1024 1 ~ 1024
1600 ✕ 1200 1 ~ 1200
2448 ✕ 2048 1~2048
2592 ✕ 1944 1 ~ 1944
4096 ✕ 3000 1 ~ 3000
:  
  • 多くの In-Sight ビジョンツール関数の対象領域 (ROI) の計算では、一度に 4 ピクセル行に対してアルゴリズムが計算され、ROI のサイズは 4 で割り切れるか、4 ピクセル境界に適合するように自動調整されます (そのように設定されていない場合)。部分取り込みを使用した画像取り込みで、ビジョンツールの ROI が 4 で割り切れないか 4 ピクセル境界に適合しない場合、ROI は自動拡張されます。これによって ROI が画像境界を越え #ERR 状態になることがあります。
  • 行数パラメータは、 In-Sight 5604 または In-Sight 9902L ラインスキャンではサポートされていません。

ライン数

(In-Sight 5604 および In-Sight 9902L のみ)

画像を生成するために、ラインスキャンビジョンシステムから取り込むラインの数を指定します。

  • デフォルトで、In-Sight 5604 は解像度 1024 ✕ 2048 の標準領域画像を生成します。 幅は調整することができません。 最大画像高を調整するには、[エンコーダの設定] ボタンをクリックして [ラインスキャンの設定] ダイアログを開きます。 [ライン数] パラメータ値は、1 ~ 画像最大高の範囲で指定することができます。
  • デフォルトで、In-Sight 9902L は解像度 2048 ✕ 4096 の標準領域画像を生成します。 幅および最大画像高を調整するには、[エンコーダの設定] ボタンをクリックして [ラインスキャンの設定] ダイアログを開きます。 [1K 解像度 (低照明モード)] チェックボックスが ON になっている場合、幅を 1024 まで狭くし、輝度を高くすることができます。 [ライン数] パラメータ値は、1 ~ 画像最大高の範囲で指定することができます。 詳細については、[ラインスキャンの設定] ダイアログをご参照ください。
In-Sight モデル 解像度 最小 最大 デフォルト
In-Sight 5604 1024 ✕ 8192 1 8192 2048
In-Sight 9902L 2048 ✕ 16384 1 16384 4096
1024 ✕ 16384
:  
  • 回転する対象物の画像を取り込む場合は、画像トリガの欠落を避けるため、[ライン数] の値を、任意の 2 つのフレームトリガ間の行数より小さくする必要があります。
  • このパラメータは形式上 1 に設定できますが、8 を下回る値の場合は、画像取り込みに失敗します。

照明制御

(In-Sight 5000 シリーズおよび 70xx - 74xx シリーズのみ)

LED 照明バンクおよびリングを制御するパラメータは次のとおりです。

:  M12 レンズ設定の In-Sight 70xx ~ 74xx シリーズのビジョンシステムでは、[照明制御] パラメータは事前にインストールされた内部 LED リング照明の設定で使用されます。 外部ストロボデバイスをビジョンシステムの照明ケーブルに接続する場合は、[照明の設定] ダイアログを使用して照明の設定を行います。

モード

(5000 シリーズおよび 70xx ~ 74xx シリーズ)

In-Sight 5000 シリーズまたは 70xx ~ 74xx シリーズビジョンシステムのリング照明を、指定された露光時間のみ点灯するか、常に点灯しておくかを指定します。

  • 0 = 露光制御: 露光時間中のみリング照明を点灯します。
  • 1 = 常に ON: リング照明を常に点灯し、画像を露光していないときに 50% の輝度で LED を点灯し続けることにより、ストロボの効果を低減させます。
  • 2 = 無効: リング照明を無効にします (In-Sight 70xx - 74xx シリーズのみ)。

照明

(5000 シリーズのみ)

最大 4 つの LED 照明チャネルの ON/OFF を指定します。 0 以外の値 (1 ~ 255) を指定すると露光時間の間、照明チャネルが ON になります。 0 を指定すると、照明チャネルは OFF のままです。 In-Sight 5000 シリーズのリング照明 (P/N 200-0187-1) は、水平方向と垂直方向の 2 つの LED バンクに分かれています。 照明 0 は水平 LED バンクを制御し、照明 1 は垂直 LED バンクを制御します。
:  
  • 外付けのストロボを使用する場合は、照明 0 および照明 1 をゼロ (0) に設定する必要があります。
  • [光量] パラメータの値を大きくしても、LED の輝度は強くなりません。

照明輝度

(70xx ~ 74xx シリーズのみ)

LED の輝度を制御します。 (0 ~ 100)。 デフォルト = 1、OFF = 0。

ゲイン

A/D コンバータの前段の増幅器のゲインを指定します。

In-Sight モデル ゲインの設定

Micro 1000 シリーズ (In-Sight Micro 1402、1412、または 1500 を除く)

0 ~ 255、デフォルト = 128

Micro 1500 0 ~ 3、デフォルト = 0
5000 シリーズ

0 ~ 255、デフォルト = 128

70xx ~ 74xx シリーズおよび In-Sight Micro 1402 および 1412

0 ~ 7、デフォルト = 0
7600、7600C、7800、7800C、7801、7801C、7802、7802C、7900、7900C、7901、7901C、7902、7902C 0 ~ 6、デフォルト = 0
7905、7905C 0 ~ 240、デフォルト = 60
8200、8200C、8400、8400C、8401、8401C、8402、8402C 0 ~ 6、デフォルト = 0
8405 0 ~ 159、デフォルト = 16
9902L 0 ~ 255、デフォルト = 0
9912、9912C 0 ~ 240、デフォルト = 60
:  In-Sight 5604 または 9902L ラインスキャンビジョンシステムに接続している場合、[ゲイン] 設定は 0.25 ずつ増分できるため、きめ細かくゲインを調整できます。

オフセット

A/D 変換の前に In-Sight ビジョンシステムからのアナログ信号に対して加算または減算する DC レベルを指定します。 [オフセット] は、画像内のダイナミックレンジを維持しながら、画像の明暗に影響します。

:  In-Sight 7905 ビジョンシステムの [オフセット] パラメータと [画像方向] パラメータが [AcquireImage] プロパティシート外で変更された場合 (つまり、ジョブが別のパラメータ値でロードされるか、パラメータ値がプログラムによって変更された場合)、カメラまたはタイムスタンプのトリガタイプの取り込みに失敗するか、他のトリガタイプの次の取り込み開始が約 9 ミリ秒遅れることがあります。その後の取り込みでは、このような遅延は発生しません。
In-Sight モデル オフセット設定
Micro 1000 シリーズ

0 ~ 255。 デフォルトはタイプによって異なります。

5000 シリーズ

0 ~ 255。 デフォルトはタイプによって異なります。

70xx ~ 74xx シリーズ

0 ~ 255。 デフォルトはタイプによって異なります。

7600、7600C、7800、7800C、7900、および 7900C (640 ✕ 480)

0 ~ 90。 デフォルトはタイプによって異なります。

7600、7600C、7800、7800C、7900、および 7900C (800 ✕ 600)

0 ~ 128。 デフォルトはタイプによって異なります。

7801、7801C、7802、7802C、7901、7901C、7902、7902C

0 ~ 128。 デフォルトはタイプによって異なる。

7905、7905C

0 ~ 255。 デフォルトはタイプによって異なります。

8200、8200C、8400、および 8400C 0 ~ 90。 デフォルトはタイプによって異なります。
8401、8401C、8402、8402C、8405

0 ~ 255。 デフォルトはタイプによって異なる。

9902L 0 ~ 1023。 デフォルトはタイプによって異なる。
9912、9912C 0 ~ 255。 デフォルトはタイプによって異なる。
画像方向

画像の向きを指定します。

  • 0 = 標準 (デフォルト)
  • 1 = 左右反転
  • 2 = 上下反転
  • 3 = 180 度回転
:  
  • In-Sight ビジョンシステムがこの機能をサポートしていない場合、パラメータは無効になります。
  • In-Sight 7905 ビジョンシステムの [オフセット] パラメータと [画像方向] パラメータが [AcquireImage] プロパティシート外で変更された場合 (つまり、ジョブが別のパラメータ値でロードされるか、パラメータ値がプログラムによって変更された場合)、カメラまたはタイムスタンプのトリガタイプの取り込みに失敗するか、他のトリガタイプの次の取り込み開始が約 9 ミリ秒遅れることがあります。その後の取り込みでは、このような遅延は発生しません。
  • In-Sight 5604 および In-Sight 9902L ラインスキャンビジョンシステムは、[標準] および [左右反転] の設定のみをサポートしています。
  • センサがオンラインの間、[画像方向] パラメータの値を変更しないでください。 変更すると、センサが予期しない状態になることがあります。

マスター

このチェックボックスが ON になっている場合、アクティブな In-Sight センサが In-Sight センサのネットワーク上での "マスター" デバイスとして指定されます。 アクティブな In-Sight センサは、マスターシステムとしてネットワーク上のほかのセンサ ("スレーブ") に対し、ネットワークを介する画像取り込みトリガを生成することができます。

  • 0 = OFF (デフォルト): アクティブなビジョンシステムからネットワークトリガを生成できません。
  • 1 = ON: アクティブなビジョンシステムからネットワークトリガが生成できます。 特定の「マスター名」で設定され、「ネットワークトリガ」に設定されたネットワーク上のビジョンシステムスレーブは、マスタビジョンシステムが画像を取り込むとその画像を常に取り込みます。
:  
  • In-Sight ビジョンシステムは、マスターおよびスレーブとしてネットワーク上で同時に動作することはできません。 つまり、ネットワークでトリガを受けてから、さらにトリガを生成することはできないということです。 したがって、トリガが [ネットワーク] に設定されている場合は、[マスター] チェックボックスを OFF にしてください。
  • 1 つのネットワーク上で複数の In-Sight ビジョンシステムをマスターとして動作させることは可能です。 マスター名パラメータにおいて、各マスタとこのマスタを参照するすべてのスレーブは一意の名前を共有する必要があります。
  • In-Sight Micro 1020 ビジョンシステムは、[マスター] パラメータをサポートしていません。
  • In-Sight ビジョンシステムは、EasyBuilder ビューではマスタ/スレーブ構成のスレーブとしてのみ機能します。 [マスター] オプションはスプレッドシートビューでのみ使用できます。

マスター名

  • [トリガ] の設定が [(99) ネットワーク] ではなく、[マスター] が選択されている (ON である) 場合、[マスター名] フィールドには、アクティブな In-Sight ビジョンセンサによってそのスレーブをトリガするために送信されるネットワークトリガの名前を指定します。
  • [トリガ] が [(99) ネットワーク] に設定されていて、[マスター] が選択されていない (OFF である) 場合、[マスター名] フィールドには、アクティブな In-Sight ビジョンシステムで画像取り込みを発生させるネットワークトリガの名前を指定します。
:  
  • スレーブビジョンシステム上の [マスター名] フィールドは、マスタビジョンシステム上の [マスター名] フィールドと一致している必要があります。 一致していない場合、スレーブビジョンシステムはトリガされません。
  • [マスター名] フィールドが空白のスレーブセンサは、ネットワーク上のすべてのマスターセンサによってトリガされます。
  • [マスター名] では大文字と小文字が区別されます。

マスター・データ

アクティブな In-Sight ビジョンシステムがネットワーク上のマスターに設定されている場合、トリガの送リ先になる In-Sight スレーブに英数字の文字列データを送ることもできます。 ネットワークトリガによって受信したマスターデータを読み取るには、スレーブのスプレッドシートにセル A0 の AcquireImage 関数を参照する GetString 関数が含まれている必要があります。

バッファモード

画像の取り込みに使用されるバッファの数を指定します。 センサがオンラインの間は、バッファモードパラメータを変更することができません。

  • 0 = オーバーラップ (デフォルト): [画像バッファ] ダイアログで指定した画像バッファの数を、画像取り込みで使用します。 詳細については、[画像バッファ] ダイアログをご参照ください。
  • 1 = シングル: 画像取り込みに単一バッファのみを使用します。 このオプションは、[トリガ] パラメータが [カメラ] に設定されている場合のみサポートされます。

    :   In-Sight 2000 シリーズビジョンセンサの [モード] は、EasyBuilder 専用のジョブでは常に [シングル] に設定されています。
遅延
  • [トリガ] パラメータが [カメラ] または [ネットワーク] に設定されている場合、トリガを受信してから、ビジョンシステムが画像取り込みを開始するまでの遅延をミリ秒単位 (0 ~ 10,000) で指定します。
  • [トリガ] パラメータが [連続] に設定されている場合:
    • 画像取り込みの間隔をミリ秒単位 (0 ~ 10,000、デフォルトは 500) で指定します。
    • この遅延は、ジョブで画像処理を完了するまでに必要な時間によって異なります。 例えば、[遅延] パラメータが 5,000 ミリ秒に設定された場合、ジョブで 5,000 ミリ秒以内に画像処理が完了すれば、In-Sight ビジョンシステムは 5,000 ミリ秒ごとに画像を取り込みます。 そうでなければ、In-Sight ビジョンシステムは画像処理が完了した時点で画像を取り込みます。
  • In-Sight 5604 または In-Sight 9902L ラインスキャンビジョンシステムに接続されており、[トリガ] パラメータが [カメラ] に設定されている場合は、カメラトリガが発生してから、画像取り込みを開始するまでの遅延をラインの数で指定します。
:  
  • 遅延は、要求されたミリ秒数から最大ライン露光時間を引いた値から、要求されたミリ秒数に最大ライン露光時間を足した値までの範囲です。
  • [画像取り込み開始] または [ストロボ] が [ディスクリート入出力設定] ダイアログの [信号タイプ] に指定されている場合、これらの出力も指定された時間だけ遅れます。
  • In-Sight 5604 または 9902L ラインスキャンビジョンシステムに接続され、[遅延] パラメータが 0 以外の値に設定されている場合、ビジョンシステムが [遅延] 期間内に画像取り込みトリガを受け取ると、[遅延] パラメータに指定された期間が完了するまで、トリガはアクティブ化されず、取り込みミスは報告されません。
  • In-Sight 5604 または 9902L ラインスキャンビジョンシステムに接続され、[遅延] パラメータが長い期間に設定されている場合、システムがオンライン/オフラインのいずれであるか、またはエンコーダ画像取り込み時のタイムアウトに達しているかどうかに関係なく、遅延期間が完了するまでシステムは別の画像取り込みを開始しません。 ビジョンシステムが、In-Sight Explorer [センサ] メニューの [リセット] オプションまたは Reset System ネイティブモードコマンドによってリセットされた場合、ビジョンシステムが無応答となり、電源を入れ直してシステムを復元する必要が生じることがあります。 [遅延] 期間が完了するまで待機してから、ソフトリセットを送信してください。

フォーカスメトリクス領域

ライブ画像モードでフォーカスメトリクス得点の自動計算に使用する領域を指定します。

:  In-Sight 7000 シリーズビジョンシステムでは、ライブビデオモードの間でも、フォーカスメトリクス領域を使用して、レンズのオートフォーカスの計算、またはレンズの焦点位置の設定に使用する領域を定義します。
X

フィクスチャ座標での原点の X オフセット

Y

フィクスチャ座標での原点の Y オフセット

ハイ (High)

領域の X 軸に沿った寸法。

領域の Y 軸に沿った寸法。

角度

フィクスチャ座標での角度。

カーブ

領域の X 軸と反対側の境界線との間の角度変位。

White Balance Region

ホワイトバランスの計算に使用する領域を指定します。

:  WhiteBalance 関数は、ホワイトバランス領域を参照し、このパラメータを使用してホワイトバランスを計算します。

X

フィクスチャ座標での原点の X オフセット

Y

フィクスチャ座標での原点の Y オフセット

高さ

領域の X 軸に沿った寸法。

領域の Y 軸に沿った寸法。

ラインスキャン

(In-Sight 5604 および In-Sight 9902L のみ)

[ラインスキャン] コントロールでは、In-Sight 5604 および In-Sight 9902L ラインスキャンビジョンシステムの設定値を指定します。 ラインスキャンビジョンシステムは、対象物が通過するにつれて行単位で画像を生成するため、円柱状の対象物の完全な「展開図」画像や、面を連続的にスライスした画像を生成できます。 ユーザが提供するハードウェアエンコーダに接続すると、対象物の速度が変化しても、非常に正確な画像を生成できます。

:  
  • このコントロールを有効にするには:
    • In-Sight 5604 または In-Sight 9902L ラインスキャンビジョンシステムまたはエミュレータに接続している必要があります。
    • ラインスキャンビジョンシステムはオフラインになっている必要があります。
    • ユーザがフルアクセスのアクセス権を持っている必要があります。 詳細については、[ユーザアクセス設定] ダイアログをご参照ください。
  • AcquireImage プロパティシートにアクセスしている場合に、[OK] または [キャンセル] をクリックしてプロパティシートを閉じると、GUI は画像間の同期を失います。 次に例を示します。
    • [キャンセル] ボタンをクリックしてプロパティシートを閉じた場合、GUI は新たに取り込んだ画像を表示しますが、 ビジョンツールは以前に取り込んだ画像に対して関数を実行します。
    • [OK] ボタンをクリックした場合は、新しい画像が取り込まれ、ビジョンツールはこの画像に対して動作しますが、別の新しい画像が取り込まれて表示されると、ビジョンツールはこの画像に対して動作しません。

    AcquireImage プロパティシートにアクセス後に、特定の画像に戻る必要が生じた場合は、必ず手動で画像を取り込み、現在表示されている画像を保存してから、AcquireImage にアクセスしてください。

 

ライントリガタイプ

エンコーダタイプを指定します。選択肢は、[ソフトウェアエンコーダ] または [ハードウェアエンコーダ] です。

  • 0 = ハードウェアエンコーダ: ライントリガの駆動に [ラインごとのステップ数] 設定値と外部ハードウェアエンコーダが使用されます。 ハードウェアエンコーダは、対象物が指定した方向または距離を移動するたびに信号を変化させることで対象物の位置をデジタル化する装置です。 In-Sight 5604 および In-Sight 9902L は、[単位相] または [4 位相] の 2 種類のハードウェアエンコーダをサポートします。 ハードウェアエンコーダの種類を指定するには、[エンコーダの設定] ボタンを押し、[ラインスキャンの設定] ダイアログを開いてください。 詳細については、[ラインスキャンの設定] ダイアログをご参照ください。
  • 1 = ソフトウェアエンコーダ (デフォルト): 、[ライン間隔] 設定で指定した間隔で周期的にライントリガが駆動されます。 ソフトウェアエンコーダは、ハードウェアエンコーダのソフトウェアエミュレーションで、指定された周期でラインを取り込みます。 この方式では、対象物の速度の変化 (低周波の速度変化や高周波の揺れ) によって垂直の不要画像が生じることがあるため、主に設定とトラブルシューティングに使用します。

ライン間隔/ラインごとのステップ数

  • ライン間隔: 、[ライントリガタイプ] が [ソフトウェアエンコーダ] に設定されている場合、画像ラインごとの間隔周期をマイクロ秒単位 (0.25 ~ 1000000 µs、デフォルト = 40 µs) で指定します。

    In-Sight モデル ライン間隔
    In-Sight 5604 21.000 ~ 1000000.000; デフォルト = 40.000
    In-Sight 9902L 21.000 ~ 1000000.000; デフォルト = 40.000
    In-Sight エミュレータ 10.000 ~ 1000000.000; デフォルト = 40.000
    :  
    • 5604 では、ライントリガの欠落を避けるため、[ライン間隔/ラインごとのステップ数] の値を、任意の 2 つのライン間の最短時間が [露光時間] 設定値 (最短 1.33 µs) より 21.47 µs 長くなるように設定する必要があります。
    • 9902L では、ライントリガの欠落を避けるため、[ライン間隔/ラインごとのステップ数] の値を、任意の 2 つのライン間の最短時間が [露光時間] 設定値より 3 µsec 長いか、または 15µs かの、どちらか大きい値で設定する必要があります。
  • ラインごとのステップ数: [ライントリガタイプ] が [ハードウェアエンコーダ] に設定されている場合、画像ラインごとのエンコーダステップ数を指定します。 4 位相ハードウェアエンコーダを使用する場合、「ステップ」はエンコーダ信号の 1 サイクルです。 シングルラインハードウェアエンコーダの場合は、1 ステップは 2 回の信号変化に等しく、4 位相ハードウェアエンコーダの場合は 4 回の信号変化に等しくなります。

    In-Sight モデル ラインごとのステップ数
    In-Sight 5604 0.250 ~ 256; デフォルト = 40
    In-Sight 9902L 0.250 ~ 8191; デフォルト = 40
    :  [ラインごとのステップ数] の値は、シングルラインハードウェアエンコーダの場合は 0.5 ずつ、直交ハードウェアエンコーダの場合は 0.25 ずつの値で設定する必要があります。

    [ラインごとのステップ数] タイミング図

エンコーダ画像取り込み時のタイムアウト

画像取り込みの最長時間をミリ秒単位 (0 ~ 300,000、デフォルト = 0、タイムアウトの無効化) で指定します。 画像取り込みが指定した時間内に完了しなかった場合、画像取り込みは中断され、画像取り込みエラーが発生します。

:  タイムアウトを無効にするには、パラメータを 0 に設定します。

クリップモード

画像取り込みトリガを受信したときに指定された数のラインの取り込みが完了していない場合の動作を指定します。

  • 0 = クリッピングなし (デフォルト): 画像トリガを無視し、「画像取り込みエラー」イベントを生成するように指定します。

  • 1 = 黒く塗りつぶし: 残りのラインを黒いピクセルで埋め、新しい画像を即座に開始するように指定します。 「画像取り込みエラー」イベントは生成されません。

  • 2 = ラインスキャンラインの間引き: 現在の画像を現在取り込んだ行数のサイズに縮小し、即座に新しい画像を開始するように指定します

:  
  • [黒く塗りつぶし] または [ラインスキャンラインの間引き] を選択している場合:
    • [トリガ] タイプを [カメラ] に設定し、画像を適切にクリッピングします。 他の [トリガ] タイプでは、画像が取り込まれている間にトリガが到達すると、現在の画像はクリッピングされず、新しく到達したトリガは失敗します。
    • Set Event ネイティブモードコマンドを送信して画像取り込みをトリガし、画像が取り込まれている間にトリガが到達すると、現在の画像はクリッピングされず、新しく到達したトリガは失敗します。 詳細については、Set Eventをご参照ください。
  • 時間が重要なアプリケーションでは、[ラインスキャンラインの間引き] オプションを使用してください。 [黒く塗りつぶし] オプションを使用する場合は、埋める行数は数百行程度までに抑えます。
    • 5604 を使用している場合、[黒く塗りつぶし] オプションでは、1 行埋めるのに約 2 µs かかります (100 行あたり 0.2 ミリ秒)。
    • 9902L を使用している場合、[黒く塗りつぶし] オプションでは、1 行埋めるのに約 3 µs かかります (100 行あたり 0.3 ミリ秒)。
画像取り込み期間

[クリップボード] パラメータを [黒く塗りつぶし] または [ラインスキャンラインの間引き] に設定している場合に、画像取り込みをいつ終了するかを指定します。 このパラメータは、In-Sight 9902L ビジョンシステムで [トリガ] タイプが [カメラ] に設定されているときのみサポートされます。

  • 0 = 次のトリガ: 画像取り込みは、トリガパルスの立ち上がりエッジで開始され、次のトリガ信号の始まりで終了します。
  • 1 = トリガ終了: 画像取り込みは、トリガパルスの立ち上がりエッジで開始され、トリガパルスの立ち下がりで終了します。 画像取り込みが終了するのは次の場合です。
    • 指定した [ライン数] を取得したとき。トリガパルスの立ち下がりが到着していない場合でも終了します。
    • パルスの立ち下がりが到着し、指定した [ライン数] を取得する前に画像取り込みを終了します。

    :  [トリガ終了] が選択されている場合、[遅延] パラメータは無効となり、画像取り込みに遅延は適応されません。
トリガデバウンス

入力トリガを有効なトリガとして認識するまでアクティブなままにしておく時間をマイクロ秒単位で指定します (0 ~ 65,536、デフォルト = 1)。 この設定で指定した時間だけ、有効なトリガの認識を遅らせます。

:  
  • このコントロールを有効にするには、[トリガ] パラメータを [カメラ] に設定する必要があります。
  • トリガデバウンスオプションは In-Sight Micro 1000 シリーズ、In-Sight 7000 シリーズ、および In-Sight 8000 シリーズビジョンシステムで利用可能です。 このオプションは、In-Sight 5100 シリーズ、5400 シリーズ、5600、5603 および 5605 ビジョンシステムでも利用可能です。 モデルはタイプ番号 (821-xxxx-xx) で特定できます。 このタイプ番号は、ビジョンシステムに添付されているラベルに記載されています。 モデル一覧およびサポートされているファームウェアバージョンについては、ファームウェアのバージョンをご参照ください。 モデル一覧およびサポートされているファームウェアバージョンについては、ファームウェアバージョンをご参照ください。
ハイダイナミックレンジ

HDR (ハイダイナミックレンジ) は、画像の暗い領域に対し、より優れたコントラストおよび輝度を提供します。 HDR を有効にするには、設定後、画像を 1 度取り込こんでください。

:  HDR は In-Sight 7905 (5MP) および In-Sight 9912 (12MP) モノクロームビジョンシステムのみでサポートされています。

HDR メソッドおよびカーネルサイズを決定するパラメータは次のとおりです。

HDR モード

使用する HDR のメソッドを定義します。

  • 無効 (デフォルト) = HDR は使用されません。
  • HDR+ = 周囲のピクセルを考慮して、各ピクセルのグレースケール値を調整します (カーネルサイズの設定によります)。 HDR と比較し、暗い (露出不足の) 領域と明るい (露出過剰の) 領域で、より高いコントラストを提供します。
  • HDR = 各ピクセルのグレースケール値を個別に調整します 。 入力画像上の暗い (露出不足の) 領域により高いコントラストを提供します。

HDR + カーネルサイズ

HDR+ と同時に処理するピクセルの数を定義します。

  • 小 = 121 ピクセル (11☓11 グリッド)
  • 大 = 484 ピクセル (22☓22 グリッド)

AcquireImage の出力

AcquireImage 関数は、 画像データ構造体を返します。 センサモデルによって、返される画像のタイプは異なります。

:  
  • 以下のビジョンシステム/センサの解像度は、[画像の設定] ダイアログで設定できます:In-Sight Micro 1500、In-Sight 2000-130、2000-130C、2000-230、2000-230C、2000-23M、2001-230、2001-230C、In-Sight 7500、7500C、7600、7600C、7800、7800C、7900、7900C、7802、7802C、7902、7902C。
  • 5604 および 5614 ラインスキャンビジョンシステムでは、[ラインスキャンの設定] ダイアログで画像の高さを設定することができます。
  • 9902L ラインスキャンビジョンシステムでは、[ラインスキャンの設定] ダイアログで 1K 解像度 (低照明モード) および最大画像高を設定することができます。
  • 1 秒あたりの最大フレーム数は、ジョブ依存で、専用取り込みトリガを使用した最小露光と画像フレーム全体のキャプチャに基づき、ビジョンシステムへのユーザインタフェース接続がないことを前提にしています。
  • In-Sight 5604 および 9902L ラインスキャンモデルの場合、画像取り込みレートは周波数 (KHz) 単位で表されます。
  • 画像パラメータを必要とする関数は、有効な画像データ構造体を含むスプレッドシートのセルを参照している必要があります。 すべてのプロパティシートにおいて、画像パラメータのデフォルトの参照先はセル A0 です。セル A0 には、AcquireImage 関数によって返される画像データ構造体が含まれています。 しかし、CompareImage 関数、FindCircleDefects 関数、NeighborFilter 関数、および PointFilter 関数によって返される データ構造体もプロパティシートの画像パラメータ値に対して有効な参照です。
In-Sight モデル 解像度 グレースケール / カラー ビット深度 グレースケール階調数または色数 FPS
Micro 1020、1050、1100、1110、1400、1410 640 ✕ 480 グレースケール 8 ビット 256 60
Micro 1100C および 1400C 640 ✕ 480 カラー 24 ビット 16,777,216 58
Micro 1402 および 1412 1280 × 1024 グレースケール 8 ビット 256 60
Micro 1403 および 1413 1600 ✕ 1200 グレースケール 8 ビット 256 14
Micro 1403C 1600 ✕ 1200 カラー 24 ビット 16,777,216 7

Micro 1500

640 ✕ 480 グレースケール 8 ビット 256 213
800 ✕ 600 グレースケール 8 ビット 256 157
5100、5110、5400、5410、5600 640 ✕ 480 グレースケール 8 ビット 256 60
5100C および 5400C 640 ✕ 480 カラー 24 ビット 16,777,216 60
5604 および 5614 ラインスキャン 1024 ✕ 8192 グレースケール 8 ビット 256 44 KHz
5403、5413、5603、および 5613 1600 ✕ 1200 グレースケール 8 ビット 256 14
5605、5615、5705 および 5715 48 ✕ 2048 グレースケール 8 ビット 256 16
5705C 2448 ✕ 2048 カラー 24 ビット 16,777,216 14
7010、7020、7050、7200、7210、7230、7400、7410、7430 800 ✕ 600 グレースケール 8 ビット 256 102
7010C、7200C、7400C
800 ✕ 600 カラー 24 ビット 16,777,216 50
7402、7412、7432 1280 × 1024 グレースケール 8 ビット 256 60
7402C 1280 × 1024 カラー 24 ビット 16,777,216 30

7600、7800、7900

800 ✕ 600 グレースケール 8 ビット 256 165
640 ✕ 480 グレースケール 8 ビット 256 217

7600C、7800C、7900C

800 ✕ 600 カラー 24 ビット 16,777,216 100
640 ✕ 480 カラー 24 ビット 16,777,216 135
7801、7901 1280 × 1024 グレースケール 8 ビット 256 76
7801C、7901C 1280 × 1024 カラー 24 ビット 16,777,216 45

7802、7902

1600 ✕ 1200 グレースケール 8 ビット 256 53
800 × 600 (低照明モード) グレースケール 8 ビット 256 53

7802C、7902C

1600 ✕ 1200 カラー 24 ビット 16,777,216 33
800 × 600 (低照明モード) カラー 24 ビット 16,777,216 45
7905 2448 ✕ 2048 グレースケール 8 ビット 256 32
7905C 2448 ✕ 2048 カラー 24 ビット 16,777,216 17
8200 640 ✕ 480 グレースケール 8 ビット 256 217
8200C 640 ✕ 480 カラー 24 ビット 16,777,216 135
8400 640 ✕ 480 グレースケール 8 ビット 256 217
8400C 640 ✕ 480 カラー 24 ビット 16,777,216 135
8401 1280 × 1024 グレースケール 8 ビット 256 76
8401C 1280 × 1024 カラー 24 ビット 16,777,216 45
8402 1600 ✕ 1200 グレースケール 8 ビット 256 53
8402C 1600 ✕ 1200 カラー 24 ビット 16,777,216 33
8405 2592 ✕ 1944 グレースケール 8 ビット 256 13

9902L

2048 ✕ 16384 グレースケール 8 ビット 256 66 KHz
1024 ✕ 16384
9912 4096 ✕ 3000 グレースケール 8 ビット 256 14
9912C 4096 ✕ 3000 カラー 24 ビット 16,777,216 8