パターンマッチ関数

In-Sightパターンマッチ関数登録されているパターンと最大の類似性を示す入力画像内の特徴を探します。この種のパターンマッチングは、「テンプレートマッチング」とも言います。このパターンマッチ関数ツールには次の関数があります。

PatMax RedLine™

PatMax® より最大 7 倍の早さで、5 メガピクセルの画像から登録された特徴を検出することができる、最新のパターンマッチングツールです。高解像度 In-Sight ビジョンシステムに適しています。

:  次の関数は、In-Sight ファームウェア 5.1.0 以降を搭載している In-Sight ビジョンシステムでのみ使用可能です。モデル一覧およびサポートされているファームウェアバージョンについては、ファームウェアバージョンをご参照ください。
  • FindPatMaxRedLine 関数: PatMax RedLine アルゴリズムを使用して、登録されたパターンとの一致を検出します。
  • TrainPatMaxRedline 関数: PatMax RedLine アルゴリズムを使用して、グレースケール画像からパターンを抽出して登録します。

PatMax RedLine Color

24 ビットカラー画像に登録されているカラーの特徴を、グレースケールに変換せずに探すことができる、唯一のカラーパターンマッチングツールです。

:  TrainPatMaxRedLineColor 関数と FindPatMaxRedLineColor 関数は、In-Sight ファームウェア 5.6.0 以上を実行している In-Sight 7000 Gen2 シリーズのカラービジョンシステムおよび In-Sight 8000 シリーズのカラービジョンシステムだけで使用できます。モデル一覧およびサポートされているファームウェアバージョンについては、「ファームウェアバージョン」を参照してください。
  • FindPatMaxRedLineColor 関数: PatMax RedLine Color アルゴリズムを使用して、登録されているカラーパターンとのマッチを検出します。
  • TrainPatMaxRedLineColor 関数: PatMax RedLine Color アルゴリズムを使用して、カラー画像からカラーパターンを抽出して登録します。

PatMax®

特徴ベースの表現を使用する、高速かつ高精度のパターンマッチングツールです。

  • FindPatMaxPatterns 関数: PatMax アルゴリズムを使用して、登録されたパターンとのマッチを検出します。
  • TrainPatMaxPattern 関数: PatMax アルゴリズムを使用して、画像からパターンを抽出して登録します。

PatFind®

ピクセルグリッド表現に基づいた、パターンマッチングツールです。

パターン検出について

パターン検出では、採用された類似性測定基準の本質に応じて、特性の範囲を示すことができますが、基本概念は、程度の差はあっても実装に関係なく同じです。

パターン検出プロセスは、2 つのフェーズで構成されています。「登録」と「検出」です。登録フェーズでは、配置するパターンのサンプルを含んでいる領域を手動で特定して抽出し、登録パターンを作成します。検出フェーズでは、システムに提示された新しい画像で、指定した測定基準に従って最大の類似性を示す位置をサーチします。これらローカルのマッチ位置は降順の類似性でソートされ、指定した類似性の最低レベルを超える最高の反応が報告されます。

グレースケールとカラーの PatMax RedLine 関数

エッジ検出

TrainPatMaxRedLine および FindPatMaxRedLine 関数は、グレースケール画像上でのみ動作します。これらの関数がパターン抽出を実行すると、画像はグレースケール画像に変換されます。このプロセスでは、RBG 値の多数の組み合わせが同じグレースケールレベルに変換されることがあるため、エッジの特徴が一部消失することがあります。一方で、TrainPatMaxRedLineColor および FindPatMaxRedLineColor 関数は、変換を行わずに直接カラー画像を処理するので、多くの場合、より良好にエッジの特徴を検出します。

元の画像 (青い背景に赤いテキスト)

TrainPatMaxRedLine 関数 TrainPatMaxRedLineColor 関数

上記の画像は、カラー画像をグレースケール画像に変換した後、エッジの特徴を完全に検出できなくなった極端な例を示しています (グレーのボックスは、登録時に PatMax RedLine 関数が表示しているものです)。この場合、グレースケール画像でエッジを検出することができないので、TrainPatMaxRedLine 関数は登録に失敗します。一方で、TrainPatMaxRedLineColor 関数は、問題なくエッジの特徴を検出し、特徴を正常に登録します。

:  PatMax RedLine Color 関数はグレースケール入力画像上では動作しません。この場合、このツールは #ERR を返します。グレースケールを適用するには、TrainPatMaxRedLine および FindPatMaxRedLine 関数を使用し続ける必要があります。

カラーマッチング

PatMax RedLine 関数の既存の機能 (例えば、回転、スケール、および XY のオーバーラップなどの許容) に加えて、PatMax RedLine Color の関数は、カラーを使用して最適一致を検出します。

PatMax RedLine Color PatMax RedLine

グレーの背景で青いパーツを検出 グレースケール画像でパターンを検出
任意の背景で青いパーツを検出  
 
任意の背景で任意のカラーのマッチング形状をすべて検出