FindPatMaxRedLineColor

登録されたパターンに基づいて、カラー画像内の対象物を検出します。FindPatMaxRedLineColorTrainPatMaxRedLineColor 関数のパターン構造体から登録されたパターンに基づいて、カラー画像内のパターンを検出します。

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  • TrainPatMaxRedLineColor 関数と FindPatMaxRedLineColor 関数は、In-Sight ファームウェア 5.6.0 以上を実行している In-Sight 7000 Gen2 シリーズのカラービジョンシステムおよび In-Sight 8000 シリーズのカラービジョンシステムだけで使用できます。モデル一覧およびサポートされているファームウェアバージョンについては、「ファームウェアバージョン」を参照してください。

  • グレースケール画像を使用する場合は、TrainPatMaxRedLine 関数と FindPatMaxRedLine 関数を使用する必要があります。グレースケール画像 (ColorToGreyscaleFilter の出力など) に対して TrainPatMaxRedLineColor 関数と FindPatMaxRedLineColor 関数を使用しようとすると、#ERR が返されます。
  • FindPatMaxRedLineColor 関数は TrainPatMaxRedLineColor 関数を参照する必要があります。別の関数 (TrainPatMaxRedLine 関数など) を参照すると、#ERR が返されます。

FindPatMaxRedLineColorの入力パラメータ

Syntax:FindPatMaxRedLineColor(画像,フィクスチャ.行,フィクスチャ.列,フィクスチャ.角度,サーチ領域.X,サーチ領域.Y,サーチ領域.高さ,サーチ領域.幅,サーチ領域.角度,サーチ領域.カーブ,外部定義領域,パターン,検出する数,アクセプトしきい値、パターン,アクセプトしきい値、カラー,精度モード,クラッタ,コントラストしきい値,許容値.開始角度,許容値.終了角度,許容値.開始スケール,許容値.終了スケール,XY のオーバーラップ,詳細設定.粗粒度パーセンテージの使用,詳細設定.粗粒度アクセプトパーセンテージ,タイムアウト,グラフィックス表示)

画像

画像データ構造体を含んだスプレッドシートセルを参照するように指定します。デフォルトでは、このパラメータは、AcquireImage 画像データ構造体を含むセル A0 を参照しています。また、このパラメータは、ビジョンツールのグラフィックス関数や、座標補正関数により返された、そのほかの画像データ構造体も参照できます。

:  このパラメータはカラー画像を参照している必要があります。

フィクスチャ

フィクスチャ入力、またはビジョンツール関数の画像座標系の出力に関連するサーチ領域を定義します。フィクスチャに関連する ROI を設定すると、フィクスチャが回転または移動した場合に、フィクスチャに対応して ROI を確実に回転または移動できます。

デフォルト設定は画像の左上隅で、(0, 0, 0) になります。

行 (デフォルト = 0) 画像座標での行オフセット。
列 (デフォルト = 0) 画像座標での列オフセット
角度 (デフォルト = 0) 画像座標系での方位角

サーチ領域

これは対象領域 (ROI) とも呼ばれ、解析の対象となる画像の領域を表します。変換および回転可能な矩形の画像領域を作成します。このパラメータを選択して、プロパティシートのツールバーにある [領域の最大化] ボタンを押すと、画像全体が対象になるように領域が自動的に拡張されます。

X フィクスチャ座標での原点の X オフセット
Y フィクスチャ座標での原点の Y オフセット
高さ (デフォルト = 320) 領域の X 軸に沿った寸法。
幅 (デフォルト = 440) 領域の Y 軸に沿った寸法。
角度 (デフォルト = 0) フィクスチャ座標での角度。
カーブ (デフォルト = 0) 領域の X 軸と反対側の境界線との間の角度変位。

外部定義領域

このパラメータは、AnnulusCircleRegionEditAnnulusEditCircleEditCompositeRegionEditPolygonEditRegion、または Mask を含んだスプレッドシートセルを参照できます。このパラメータを使用すると、関数は [領域] と [フィクスチャ] の設定を無視し、参照先領域で指定された画像領域を検査します。EditCompositeRegion 関数コントロールを参照している場合は、検査領域がさまざまな形状の混合となることがあります。合成領域内の各形状は、検査領域に対して加算または減算 (マスキング) されるように割り当てることができます。

:  このパラメータが外部定義領域の参照として設定されている場合に、この関数の内部領域を使用するには、セル参照に値 0 を入力し、このパラメータを手動で 0 に設定する必要があります。それ以外の場合、この関数は引き続き外部定義領域を参照します。

パターン

このパラメータは、TrainPatMaxRedLineColor 関数によって返される有効な パターン データ構造体を含むスプレッドシートのセルを参照している必要があります。

検出する数

返される一致したパターンの最大数を指定します (1 ~ 1000、デフォルト = 1)

アクセプトしきい値、パターン

有効なインスタンスの最も低い得点である、パターンのアクセプトしきい値を指定します。一致する可能性がある得点は、アクセプトしきい値よりも大きな値である必要があります。得点がアクセプトしきい値よりも大きな値でない場合は、その一致した得点は返されません (0 ~ 100、デフォルト = 50)

アクセプトしきい値、カラー

有効なインスタンスの最も低い得点である、カラーのアクセプトしきい値を指定します。一致する可能性がある得点は、アクセプトしきい値よりも大きな値である必要があります。得点がアクセプトしきい値よりも大きな値でない場合は、その一致した得点は返されません (0 ~ 100、デフォルト = 85)

照明に対する許容

これを有効にすると、照明の違いによって生じるカラーの変化で許容値が大きくなります。

:  TrainPatMaxRedLineColor 関数の [マッチカラー] パラメータが [マッチなし] に設定されている場合、このパラメータは無効になります。
0 = OFF (デフォルト)  
1 = ON  

精度モード

精度/信頼性と実行速度の間のトレードオフを指定します。

0 = 低 精度/信頼性が低くなり、実行速度が速くなるように指定します。
1 = 高 (デフォルト) 精度/信頼性が高くなり、実行速度が遅くなるように指定します。

クラッタ

欠落している、またはふさがれているパターン特徴によって、レスポンス得点が減少するかどうかを指定します。

0 = OFF (デフォルト)

クラッタの影響を得点に含めません。

1 = ON

クラッタの影響を得点に含めます。

コントラストしきい値

有効なインスタンスの最も低いコントラストを指定します。一致する可能性があるコントラストは、コントラストしきい値よりも大きな値である必要があります。コントラストがコントラストしきい値よりも大きな値でない場合は、その一致したインスタンスは考慮されません (0 ~ 100、デフォルト = 0)FindPatMaxRedLineColorFindPatMaxRedLine のコントラスト値は、登録パターン内の特徴とサーチ画像内の一致する特徴との間のコントラスト差をパーセンテージで表した、「相対」コントラストが報告されます。よって、特徴のコントラストがパターンコントラストと同じまたはより高い場合、報告されるコントラストは ~100 となります。パターンコントラストが特徴のコントラストを超えた場合、報告されるコントラストは <100 となります。

:  FindPatMaxRedLineColorFindPatMaxRedLine のコントラストは、FindPatMaxPatterns のコントラストとは異なります。FindPatMaxPatterns では、サーチ ROI 内の「絶対」画像コントラストがグレースケール値で報告されます。

許容値

登録されたパターンに対して回転またはスケーリングされたパターンを検出するための設定を指定します。

:  許容値がハードリミットの場合、つまり、指定の許容値外で見つかった結果はスプレッドシートに返されません。

開始角度

一致度のサーチを開始する角度を、半時計回りの度の単位で指定します (-180 ~ 180、デフォルト = -15)

終了角度

一致度のサーチを停止する角度を、半時計回りの度の単位で指定します (-180 ~ 180、デフォルト = 15)

開始スケール

一致度のサーチを開始するスケールを指定します (1 ~ 10000、デフォルト = 100)

終了スケール

一致度のサーチを停止するスケールを指定します (1 ~ 10000、デフォルト = 100)

XY のオーバーラップ

おおよそ同じ X、Y 位置にある、複数のオーバーラップしているパターン間の予想される位置の差を、登録されたパターンのサイズの割合 (%) で指定します (0 ~ 100、デフォルト = 70)

:  この値を高くすることによって、同じパターンが複数オーバーラップしている一致部分を検出することができます。

詳細設定

粗粒度パーセンテージの使用

粗粒度サーチフェーズで [粗粒度アクセプトパーセンテージ] の値を使用するよう設定するかどうかを指定します。

:  ほとんどの場合、この設定を有効にする必要はありません。
0 = OFF (デフォルト) 粗粒度サーチフェーズでは、[アクセプトしきい値、パターン] の値のみが使用されます ([粗粒度アクセプトパーセンテージ] の値は無視されます)。
1 = ON [粗粒度アクセプトパーセンテージ] パラメータを有効にして [アクセプトしきい値、パターン] の値からの偏差をパーセンテージで指定し、これを粗粒度サーチフェーズで使用します。

粗粒度アクセプトパーセンテージ

[アクセプトしきい値、パターン] の値からの偏差をパーセンテージで指定し、これを粗粒度サーチフェーズで使用します (0 ~ 100、デフォルト = 60)。[アクセプトしきい値] の値でインスタンスを効率的に絞り込めず、この関数がマッチを返さないか、または返されるマッチが多すぎる場合に、このパラメータが有用です。

タイムアウト

関数がパターンをサーチする時間をミリ秒単位で指定します (0~30000、デフォルト = 5000、タイムアウトの無効化)。この時間が経過すると、処理は中止され、#ERR が返されます。

グラフィックス表示

画像上のグラフィックスオーバーレイの表示モードを指定します。

サーチ領域

[サーチ領域] が常に表示されます。

0 = OFF (デフォルト)  
1 = ON  

位置

パターンが検出された位置を示す十字線の図形が常に表示されます。

0 = OFF (デフォルト)  
1 = ON  

登録パターン

グラフィックスオーバーレイ

一致特徴

登録されているエッジの特徴が、常に緑の線で表示されます。

0 = OFF (デフォルト)  
1 = ON  

登録パターン

グラフィックスオーバーレイ

カラーマッチ

登録したマッチカラーをサンプル位置に表示します。サンプルは円で表示され、円のカラーおよび位置は登録カラーを示します。

:  TrainPatMaxRedLineColor 関数の [マッチカラー] パラメータが [マッチなし] に設定されている場合、このパラメータは無効になります。
0 = OFF (デフォルト)  
1 = ON  

登録パターン

グラフィックスオーバーレイ

   

FindPatMaxRedLineColor出力

戻り値 得点によってソートされたモデルとパターンレスポンスのリストを含むパターンデータ構造体。入力パラメータが無効である場合、または一致パターンが検出されない場合は #ERR を返します。
結果 初めてFindPatMaxRedLineColorセルに挿入すると、スプレッドシートに結果テーブルが作成されます

FindPatMaxRedLineColorデータアクセス関数

次のデータアクセス関数がスプレッドシートに自動挿入され、結果テーブルが作成されます。

GetRow(パターン, インデックス) パターン位置の行座標
GetCol(パターン, インデックス) パターン位置の列座標
角度 GetAngle(パターン, インデックス) パターン位置の角度
スケール GetScale(パターン, インデックス) 登録されたモデルと比較したパターンのサイズ (モデルサイズのパーセントで表示)
得点 GetScore(パターン, インデックス) パターンのレスポンス全体の得点 (0 ~ 100)
カラー得点 GetAngle(パターン, インデックス)

カラー得点の値 (0 ~ 100)

:  

参照先 TrainPatMaxRedLineColor の [カラーマッチ] パラメータ[マッチなし] に設定されている場合、GetColorScore 関数は 100.000 を返します。

[カラーマッチ] パラメータの選択項目 動作
0 = すべてのカラー (デフォルト) ツールによって一致する特徴が検出されたことを前提に、計算されたスコアを返します。
1 = 選択カラー
2 = マッチなし 100.000 を返します (ツールによって、カラーマッチスコアは計算されません)。

パターンの得点とカラー得点

FindPatMaxRedLineColor 関数によって 2 つの得点の値が自動的にスプレッドシートに挿入されます。[得点] と [カラー得点] です。[得点] は、「パターン」の得点を返し、検出されたパターンが登録されているパターンとどの程度似ているかを示します。これは色とは無関係です。[カラー得点] は、検出されたパターンの色が登録されている色とどの程度似ているかを示します。

[カラー得点] の値が低いと、[得点] の値には影響しません。次の例では、インデックスの 2 つのパターンが低い [カラー得点] を示していますが、[得点] の値は非常に高いままです。[得点] または [カラー得点] のいずれかが、その [アクセプトしきい値] ([アクセプトしきい値、パターン] または [アクセプトしきい値、カラー]) に該当する場合、このパターンはマッチとはみなされず、返されることはありません。

登録パターン
サーチ結果