入出力ラインを設定するには

  1. [I/O の種類] ボタンをクリックして、[I/O モジュールの設定] ダイアログを開きます (オプション)。 I/O モジュールを設定したら [OK] ボタンを押し、[I/O モジュールの設定] ダイアログを閉じます。ビジョンシステムと I/O モジュールが接続されると、リストの I/O モジュール名の隣に「 (接続済み) 」のメッセージが表示されます。I/O モジュールに接続後、ラインをカスタマイズすることができます。
  2. 設定する入力または出力ラインを選択してください。 利用できる入力または出力ラインの数は、In-Sight のモデルと I/O モジュールの接続状況によって異なります。 詳細については、このトピックをご参照ください。
  3. In-Sight 7000 Gen2 シリーズおよび 9912 のみ: ラインが双方向 I/O をサポートする場合、[方向] ドロップダウンから [入力] または [出力] を選択してください。
  4. [名前] フィールドに新しい名前を入力して、入力ライン名をカスタマイズすることができます。 名前は 15 バイトまで入力可能です。ライン名は表示のためだけに用意されており、出力ラインの機能を変更したり、参照したりすることはできません。
  5. 次に、選択した入力ラインの [信号タイプ] を定義します。 次のいずれかの方法で、各ラインを設定することができます。

    入力信号タイプ 説明
    ユーザ用

    汎用入力ラインです。位置決めツールおよび検査ツールを ON/OFF にします。

    リセットカウンタ

    EasyBuilder カウンタ (Job.Fail_Count、Job.Inspection_Count、Job.Pass_Count、<Tool>.Error_Count、<Tool>.Fail_Count および <Tool>.Pass_Count) を 0 にリセットします。

    :  
    • この信号タイプは、ビジョンシステムがオンライン時のみに使用できます。
    • リセットカウンタに設定できるのは、1 つの入力のみです。
    • 入力ラインを [リセットカウンタ] に設定した後にジョブを新規作成すると、新しいジョブは自動的に入力ラインを [イベントトリガ] に戻してしまいます (In-Sight 2000 シリーズセンサでは空白)。

    イベントトリガ

    スプレッドシートビューで作成されたロジックを使用して、イベントをトリガします。 スプレッドシートを更新するには、このディスクリート入力ライン番号にトリガパラメータを設定したイベント構造体がスプレッドシートに含まれる必要があります。 詳細については、Eventをご参照ください。

    :  

    ジョブ ID 番号

    ジョブ ID 番号を構成する 1 ビットです。別のラインに割り当てた [ジョブを開く] の入力ラインが ON になったときにジョブ ID 番号が読み込まれます。

    :  
    • ジョブ ID 番号の機能を使用する場合は、ジョブファイル名の先頭に 0 ~ 127 の接頭辞を付けておく必要があります。
    • ジョブ ID 番号の最小値は、I/O モジュール上のディスクリート入力ラインの最小値に対応しています。

    オンライン/オフライン

    In-Sight ビジョンシステムをオンラインまたはオフラインにします。(0 = オフライン、1 = オンライン)この入力タイプを、同時に複数の入力ラインに割り当てることはできません。

    :  In-Sight Explorer の手動操作で In-Sight ビジョンシステムをオフラインにしているとき、あるいはネイティブモードコマンド SO0 で In-Sight ビジョンシステムをオフラインにしているときは、この信号タイプに設定したラインを ON にしてもオンラインモードになりません。 詳細については、Set Onlineをご参照ください。

    画像取り込みトリガ
    (In-Sight 2000 シリーズセンサおよび CIO-1400 ではサポートされていません)

    In-Sight ビジョンシステムの画像取り込みをトリガします。 この入力タイプを、同時に複数の入力ラインに割り当てることはできません。

    :  
    • [画像取り込みの設定] グループボックスの [トリガ] パラメータを [外部] にして、[画像取り込みトリガ] 入力を使用します。画像取り込みトリガを使用するには、信号ラインは In-Sight ビジョンシステムの入力に物理的に接続する必要があります。
    • ビジョンシステムの内蔵画像取り込みトリガ入力 ([トリガ] を [カメラ] に設定) に対し、汎用入力ラインを画像取り込みトリガ ([トリガ] を [外部] に設定) として設定することにより、より高速にトリガを実行することができます。
    • [トリガ] パラメータを [外部] に設定したときに画像取り込みに失敗した場合、[エラー: 画像取り込みミス] 出力は、ビジョンシステムから送信されません。[エラー: 画像取り込みミス] 信号は、[トリガ] パラメータが [カメラ] に設定されている場合のみサポートされています。

    ジョブを開く

    入力ラインの状態が ON になると、すべてのジョブ ID 番号を読み取り、指定されたジョブをロードします。この入力タイプを、同時に複数の入力ラインに割り当てることはできません。

    :  ビジョンシステムはオフラインにてください。

    ジョブ変更 (パルス)

    (I/O 直接接続の In-Sight 2000 シリーズセンサでのみサポート)

    異なるパルス幅の入力パルスを検出することにより、ジョブ変更を開始します。 このパルスは外部デバイス (PLC など) によって生成され、In-Sight 2000 センサに送信されます。 まず、外部デバイスから開始パルスを生成します。 次に、外部デバイスから、パルス間にギャップのあるカウントパルスを発行します。 最後に、外部デバイスから停止パルスを発行します。

    パルスの種類 パルス幅
    開始パルス 20ms (±2ms)
    カウントパルス 10ms (±1ms)
    パルスギャップ 10ms (± 1ms)
    停止パルス 20ms (±2ms)

    すべてのパルスおよびパルスギャップが指定のパルス長にマッチすると、ジョブ変更リクエストに成功し、ジョブがセンサにロードされます。 これらの条件に 1 つでも満たない場合 (パルスまたはパルスギャップのタイミングが正しくない場合)、ジョブ変更リクエストに失敗し、ジョブ変更は起こりません。

    :  
    • この信号タイプは、ビジョンシステムがオンライン時のみに使用できます。
    • [ジョブ変更 (パルス)] 信号タイプ機能を使用するには、ジョブ名が 0~31 の数字で始まるジョブが (例: 1PinInspection.job) 1 つ以上、センサに保存されている必要があります。 カウントパルスの数は、ロードするジョブの接頭辞と一致する必要があります。
    • SetSystemConfig("PulseJobChangeTiming") ネイティブモードコマンドを使用して、開始パルス、カウントパルス、パルスギャップおよび停止パルスの幅を設定することができます。
    • オプションとして、ディスクリート出力ライン[ジョブを開く - 完了] または [エラー: ジョブを開く] タイプに設定し、出力をパルスすることによって、ジョブ変更リクエストの成功または失敗を報告することができます。

    シリアル受信
    (直接接続)

    シリアル受信ラインとして設定します。

    :  
    •  
    • この信号タイプは、[直接接続 I/O] 選択時に、入力ライン 1 でのみ使用可能です。
    • In-Sight 70xx - 74xx シリーズ上でシリアル通信を有効にするには、ブレークアウトケーブルを使用するか、CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールを使用します。 ブレークアウトケーブルに接続している場合 (I/O モジュールに接続されていない場合)、ディスクリート入出力ライン (各 1) をシリアル受信およびシリアル送信に設定することができます。 詳細については、In-Sight 70xx - 74xx ビジョンシステムのシリアル通信を有効にするにはをご参照ください。
    • In-Sight 70xx - 74xx シリーズのビジョンシステムが CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールを使用するように構成されている場合、ブレークアウトケーブルの RS-232 TRANSMIT および RS-232 RECEIVE ピンは無効です。 I/O モジュールの RS-232 OUT ポート (DB9) を使用して、シリアルデバイスに接続してください。
  6. 選択された入力ラインの [エッジタイプ] を設定します。これは、エッジの遷移に対する入力ラインの状態を制御します。

    • [立ち上がりエッジ]: パルスの立ち上がりエッジで入力ラインの状態が変わります。
    • [立ち下がりエッジ]: パルスの立ち下がりエッジで入力ラインの状態が変わります。
    • [両方のエッジ]: パルスの立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの両方で入力ラインの状態が変わります。 このオプションは [イベントトリガ] タイプでのみ利用できます。
  7. 次に、選択した出力ラインの [信号タイプ] を定義します。 次のいずれかの方法で、各ラインを設定することができます。

    出力信号タイプ 説明
    ジョブの結果 (デフォルト) 位置決めツールまたは検査ツールの結果によって、この出力ラインの状態を制御するようにします。 パルスまたはレベル信号です。
    ハイ (High) 出力を HIGH (1) にします。
    ロー (Low) 出力を LOW (0) にします。
    画像取り込み開始

    ビジョンシステムが画像取り込みを開始したことを示す信号です。 常にパルスとなります。

    :  In-Sight Micro 8405 ビジョンシステムでは、最初のピクセル行が露光したときに、画像取り込み開始信号がパルスされます。詳細については、ローリングシャッターの操作をご参照ください。
    画像取り込み終了

    ビジョンシステムの画像取り込み終了を示す信号です。 常にパルスとなります。

    :  In-Sight Micro 8405 ビジョンシステムでは、画像読み出しがすべて完了したときに、画像取り込み終了信号がパルスされます。詳細については、ローリングシャッターの操作をご参照ください。
    ジョブ完了 EasyBuilder の更新を完了するたびに示す信号です。 常にパルスとなります。
    システムビジー ビジョンシステムがジョブを実行しているとき、またはユーザ入力に応答しているときは HIGH になります。ビジョンシステムがアイドルの場合は LOW です。.
    ジョブを開く - 完了 ジョブロードに成功したことを示す信号です。 常にパルスとなります。
    エラー: ジョブを開く ジョブのロードが失敗したことを示す信号です。 常にパルスとなります。
    エラー: 画像取り込みミス

    画像取り込み終了信号が送信される前に画像取り込みトリガを受信したか、または画像取り込みトリガを受信したときに画像バッファが利用できないことを示す信号です。常にパルスとなります。詳細については、[画像バッファ] ダイアログをご参照ください。

    :  [画像の設定] ステップ、[画像取り込みの設定] グループボックスの [トリガ] パラメータを [カメラ] に設定して、エラー: 画像取り込みミス出力を使用します。
    エラー: トラックオーバラン

    予想時間よりやや遅れて EasyBuilder が遅延ディスクリート出力信号を出力したことを示す信号です。 常にパルスとなります。

    :  この信号は、CIO-1400 および CIO-MICRO ではサポートされていません。
    エラー: トラックキューフル 同時に別の出力が発生するように予定されたラインに、EasyBuilder が遅延ディスクリート出力信号を出力したことを示す信号です。 常にパルスとなります。
    オンライン/オフライン In-Sight がオンラインのときは HIGH (1) になります。In-Sight がオフラインのときは LOW (0) です。
    ストロボ 信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジでストロボにトリガをかけることができます。
    照明制御
    (CIO-1460 のみ)
    信号の立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジで照明にトリガをかけることができます。
    I/O モジュールスタンバイ
    (CIO-1450 および CIO-1460 のみ)

    [ON] は、I/O モジュールがビジョンシステムと I/O モジュールの間の通信エラーを検知し、再接続を試みていることを示します。 [OFF] は、I/O モジュールの検出したエラーが修正されたことを示します。は、I/O モジュールの検出したエラーが修正されたことを示します。

    :   この出力タイプは、CIO-1450 または CIO-1460 の設定時に、ライン 0~7 のみで有効です。
    ライフライン
    (CIO-MICRO および CIO-MICRO-CC のみ)
    ビジョンシステムが CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC にアクティブに接続されているときは HIGH になります。 ビジョンシステムが接続に失敗すると、LOW です。
    波形

    スプレッドシート中の Waveform、WriteWaveformPulseTrain または WriteWaveformClocked 関数を有効にし、出力ラインの状態を制御します。

    :  このオプションを使用するには、スプレッドシートビューへのアクセスが必要です。
    シリアル送信

    シリアル送信ラインとして設定します。

    :  
    • シリアル送信は、In-Sight Explorer 4.7.1 以降を使用し、In-Sight 4.7.1 以降のファームウェアを実装した In-Sight 70xx - 74xx シリーズビジョンシステムに接続時のみサポートされています。
    • この出力タイプは、[直接接続 I/O] 選択時に、ライン 1 でのみ使用可能です。
    • In-Sight 70xx - 74xx シリーズ上でシリアル通信を有効にするには、ブレークアウトケーブルを使用するか、CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールを使用します。 ブレークアウトケーブルに接続している場合 (I/O モジュールに接続されていない場合)、ディスクリート入出力ライン (各 1) をシリアル受信およびシリアル送信に設定することができます。 詳細については、In-Sight 70xx - 74xx ビジョンシステムのシリアル通信を有効にするにはをご参照ください。
    ジョブの PASS/FAIL (In-Sight 7000 Gen2 シリーズおよび In-Sight 9000 シリーズのみ) 現在のジョブ全体の PASS/FAIL ステータスに基づき、ビジョンシステムの PASS/FAIL LED およびインジケータリングが、緑 (PASS) または赤 (FAIL) に点灯します。
  8. [信号タイプ] で詳細設定が可能な場合、[詳細] ボタンを押して、選択した出力ラインのラインの出力詳細ダイアログを開きます。
  9. [オフライン中は出力を OFF にする] チェックボックスを ON にして、ビジョンシステムオフライン時に出力を OFF にすることができます (オプション)。

    :  [オフライン中は出力を OFF にする] チェックボックスが ON で、CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O の出力ラインが [ライフライン] 信号タイプに設定されている場合、接続中のビジョンシステムがオフラインでもラインは HIGH となります。
  10. [強制] オプションを使用して、設置前または設置後に、アプリケーションのテストやデバッグを行うことができます。 [強制] オプションはライン設定をオーバライドして、In-Sight センサのオンライン時に入力または出力ラインを強制的に ON にし、結果をテストします。
    1. テストするラインを選択します。
    2. [強制] 設定を ON にします。 設定した動作を強制的に実行するようになります。
    3. ビジョンシステムをオンラインにし、トリガします。
    4. ラインのテストを終了したら、ビジョンシステムをオフラインにし、[強制] を [OFF] または [なし] に設定し直してください。

    :  
    • 出力ラインにおいて、[強制] 機能では、実際に出力はされません。 出力の値を変更するのみです。
    • 電気的接続を出力ライン上でテストする場合、[強制] を使用するのではなく、[HIGH] または [LOW] を使用し、ビジョンシステムをオンラインに設定することを推奨します。 こうすることにより、ビジョンシステムはオンラインモードであるため、出力信号はハイまたはローのままとなります。 その後、マルチメーターを使用して、電気路が期待通りに動いているかどうかを確認することができます。
  11. 設定を変更した場合、このステップを終了する際に自動的に In-Sight ビジョンシステムに保存されます (ジョブファイルには保存されません) 。