[ネットワークの設定] ダイアログ

[ネットワークの設定] ダイアログでは、TCP/IP ネットワークで通信できるようにアクティブな In-Sight ビジョンシステムを設定します。

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  • ネットワーク設定を変更した後は In-Sight ビジョンシステムを再起動してください。In-Sight Explorer の [ネットワークの設定] ダイアログで新しい設定値が表示されていても、再起動するまではビジョンシステムの内部状態は更新されません
  • In-Sight エミュレータは、Windows のネットワーク設定を使用します。この設定を、In-Sight Explorer で変更することはできません。エミュレータのネットワーク設定を変更するには、Windows のコントロールパネルでネットワーク設定を開き、必要な変更を加えます。
  • In-Sight は、IPv4 Organization Local Scope (239.192.0.0/14) から EtherNet/IP マルチキャストアドレスを自動的に割り当てます。

[ネットワークの設定] ダイアログの表示

[ネットワークの設定] ダイアログの設定項目

  • [ホスト名]: [In-Sight ネットワーク] に表示される In-Sight ビジョンシステムの名前を定義します。ローカルシステムがネットワークに接続され、In-Sight エミュレータを動作させている PC の場合、ホスト名には、Windows オペレーティングシステムで定義されている PC 名が自動的に使用されます。

    各 In-Sight ビジョンシステムには、初めて起動したときにホスト名が自動的に設定されます。この名前は、「In-Sight」を表す「is」で始まり、その後にモデル番号とアンダースコアが続き、ビジョンシステムの一意の MAC アドレスの最後の 6 文字で終わります。例えば、MAC アドレス 00-d0-24-01-02-03 を持つ In-Sight 5100 ビジョンシステムのホスト名は「is5100_010203」です。また、MAC アドレス 00-d0-24-57-09-31 を持つ In-Sight 5400C ビジョンシステムのホスト名は「is5400C_570931」になります。

    ホスト名は、このフィールドに新しい名前を入力することによって変更できます。

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    • ホスト名に使用できる文字は、A ~ Z (大文字および小文字)、0 ~ 9、ハイフン (-)、コロン (:)、ピリオド (.)、およびアンダースコア (_) です。
    • ホスト名は最大 63 文字です。

    DHCP サーバ

  • [DHCP サーバの使用]: アクティブな In-Sight ビジョンシステムの起動時に DHCP サーバによって動的にネットワークの設定が行われるようにします。
    • [IP アドレス]: ローカルネットワークの IP アドレス割り当てルールに従って、ネットワーク上の各 In-Sight ビジョンシステムに一意なアドレスが割り当てられます。
    • [サブネットマスク]: IP アドレスのどの部分がネットワークを示し、どの部分がホストを示すかを定義します。IP アドレスのネットワーク部分は同じサブネットのすべてのホストにおいて共通しており、残りは各ホスト固有です。
    • [デフォルトゲートウェイ]: ネットワーク上に利用できるゲートウェイホストがある場合、その IP アドレスを指定します。ゲートウェイホストは、別々のネットワーク上のホスト間でデータのリレーを行います。
    • [DNS サーバ]: ネットワーク上に、DNS 解決を提供するホストがあれば、その IP アドレスを指定します。
    • [ドメイン名]: ホストネットワークのネットワークドメインを指定します。

      :  ドメイン名は最大 63 文字です。
    • [DHCP タイムアウト]: In-Sight ビジョンシステムが DHCP 用に設定されているときに、DHCP サーバが有効な IP アドレスで応答するのをビジョンシステムが待つ時間 (5 ~ 180 秒、デフォルト = 60) を指定します。DHCP サーバからの応答待ち時間がタイムアウトすると、ネットワーク通信は中断されます。ビジョンシステムは電源を入れ直すまでネットワークへの再接続を試みません。

      ヒント: In-Sight ビジョンシステムをネットワークに接続する予定がない場合は、最小時間の 5 秒を指定すると、ビジョンシステムの起動時間を短縮できます。このとき、ビジョンシステムは DHCP 用に設定する必要があります。

リンク

  • [リンクスピード]: ビジョンシステムとネットワークデバイスの間のイーサネットの速度とデュープレックスモードを指定します。

    警告 :  指定のリンク速度をサポートするようにネットワークデバイスが設定されていない場合、ビジョンシステムにアクセスすることはできません。ビジョンシステムのイーサネット設定に合わせてネットワークデバイスのイーサネット設定を行ってください。
    • [オートネゴシエーション] (デフォルト): ビジョンシステムとネットワークデバイスは、両方の出デバイスでサポートされる最速のイーサネット速度とデュープレックスモードを選択するために通信します。
    • [10 Mbps 半二重]: イーサネット速度が 10 メガビット/秒に固定され、データは指定された時刻にのみ送受信可能です。
    • [10 Mbps 全二重]: イーサネット速度が 10 メガビット/秒に固定され、データは任意の時刻に送受信可能です。
    • [100 Mbps 半二重]: イーサネット速度が 100 メガビット/秒に固定され、データは指定された時刻にのみ送受信可能です。
    • [100 Mbps 全二重]]: イーサネット速度が 100 メガビット/秒に固定され、データは任意の時刻に送受信可能です。
    • [1000 Mbps 全二重]: イーサネット速度が 1000 メガビット/秒に固定され、データは任意の時刻に送受信可能です。

      :  :[1000 Mbps 全二重] オプションは、1000 Mbps イーサネット速度をサポートするビジョンシステムだけで使用できます。In-Sight 5600 シリーズのビジョンシステムの場合、128MB 以上の不揮発性フラッシュメモリを搭載したモデルだけで使用できます。
  • [現在のスピード]: ビジョンシステムの現在のイーサネットリンク速度とデュープレックスモード (全二重または半二重) を表示します。

Telnet

ビジョンシステムの Telnet 設定を指定します。

  • [Telnet ポート番号]: アクティブな In-Sight ビジョンシステム (通信を待っている TCP/IP サーバ) がリモートデバイス (通信を開始する TCP/IP クライアント) からの要求を受け入れる Telnet ポートを割り当てます。  有効なポート割り当ては、In-Sight 通信のために予約されているポートを除いて、1 ~ 65535 の未使用の任意の番号です。

産業用イーサネットプロトコル

In-Sight ビジョンシステム上で、特定のイーサネットプロトコルを有効または無効にします。産業用イーサネットプロトコルを使用している場合、[ロボット] ドロップダウンは [なし] に設定してください。

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  • EasyBuilder を使用している場合、[通信] アプリケーションステップで [産業用イーサネット] デバイスを追加し、設定する必要があります。そうでない場合、フォーマット出力バッファが設定されず、結果データを取得することができません。詳細については、EasyBuilder ヘルプをご参照ください ([通信] > [デバイスの設定])。
  • スプレッドシートを使用している場合、このダイアログを使用して産業用イーサネットプロトコルを設定してください。PROFINET、SLMP スキャナ、POWERLINK または Modbus TCP サーバを選択した場合、[設定] ボタンを使用して設定する必要があります。
  • PROFINET、SLMP スキャナ、POWERLINK および Modbus TCP サーバは相互排他的です。よって、一度に複数のプロトコルを選択することはできません。
  • [EtherNet/IP]: ビジョンシステムの EtherNet/IP サービスを有効にします。選択すると、このオプションの右側にある [設定] ボタンが有効になります。このボタンによって [EtherNet/IP の設定] ダイアログを起動し、[ユーザデータバイパスの有効化] を設定します。[ユーザデータバイパスの有効化] チェックボックスをオンにしてキャッシュデータをバイパスし、未処理のユーザデータを直接読み取ります。デフォルトでは、この設定はオフになっています。

    :  EtherNet/IP オプションの横の [設定] ボタンは、In-Sight ファームウェア 5.4.0 以降が実行されている In-Sight ビジョンシステムでのみ使用できます。モデル一覧およびサポートされているファームウェアバージョンについては、ファームウェアのバージョンをご参照ください。 モデル一覧およびサポートされているファームウェアバージョンについては、ファームウェアバージョンをご参照ください。
  • [PROFINET]: ビジョンシステムの PROFINET サービスを有効にします。選択すると、このオプションの右側にある [設定] ボタンが有効になります。このボタンによって [PROFINET スキャナ設定] ダイアログを起動し、設定を行います。

    :  POWERLINK は、In-Sight のファームウェアバージョン 4.7.2 以上、および In-Sight Explorer のソフトウェアバージョン 4.7.2 以上を実行している In-Sight 70xx ~ 74xx シリーズのビジョンシステムでのみサポートされています。ファームウェアバージョン 5.1.0 以上ではサポートされません。
  • [SLMP スキャナ]: ビジョンシステムの SLMP スキャナサービスを有効にします。選択すると、このオプションの右側にある [設定] ボタンが有効になります。このボタンによって [SLMP スキャナ設定] ダイアログを起動し、設定を行います。
  • [CC-Link IE フィールド Basic]: ビジョンシステムで CC-Link IE フィールドの基本プロトコルを有効にします。選択すると、このオプションの右側にある [設定] ボタンが有効になります。このボタンによって [CC-Link IE フィールド Basic の設定] ダイアログを起動し、[ユーザデータバイパス] を設定します。
  • [POWERLINK]: ビジョンシステムの POWERLINK プロトコルを有効にします。選択すると、このオプションの右側にある [設定] ボタンが有効になります。このボタンによって [POWERLINK の設定] ダイアログを起動し、設定を行います。
  • [Modbus TCP サーバ]: ビジョンシステムの Modbus TCP サーバサービスを有効にします。選択すると、このオプションの右側にある [設定] ボタンが有効になります。このボタンによって [Modbus TCP サーバの設定] ダイアログを起動し、設定を行います。

    :  このオプションは、In-Sight ファームウェアバージョン 5.3.0 以降が実行されている In-Sight ビジョンシステムでのみ使用可能です。
  • [なし]: ビジョンシステムの産業用イーサネットプロトコルを無効にします。

[iQ センサソリューションの有効化]: In-Sight ビジョンシステムの iQ Sensor Solution を有効または無効にします。

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  • iQ センサソリューションは、In-Sight ファームウェア 4.x.x または 5.7.4 以降を実装している In-Sight ビジョンシステムだけで使用できます。
  • iQSS (GXWorks) と [ネットワーク設定] ダイアログにおいて、ネットワーク設定を同時に変更しないでください。

ロボット

In-Sight ビジョンシステム上で、ロボットコントローラ通信を有効または無効にします。ロボットコントローラを使用している場合、[産業用イーサネットプロトコル] ドロップダウンは [なし] に設定してください。

:  In-Sight 2000 シリーズビジョンセンサは、ロボットコントローラをサポートしていません。
  • [なし]: ビジョンシステムのロボットコントローラ通信を無効にします。
  • [三菱電機]: In-Sight ビジョンシステム上で、ロボットコントローラ通信を有効にします。選択すると、このオプションの右側にある [設定] ボタンが有効になります。このボタンによって [SLMP スキャナ設定] ダイアログを起動し、設定を行います。

DHCP による In-Sight ビジョンシステムの自動的な設定

ネットワークで DHCP サーバを使用して IP アドレスを割り当てる場合は、[DHCP サーバの使用] チェックボックスを ON にしてください。アクティブな In-Sight ビジョンシステムは、起動時に DHCP サーバによって動的にネットワークの設定が行われます。必要に応じて、新しいホスト名と DHCP タイムアウトを指定することができますが、[ネットワークの設定] ダイアログのほかのフィールドはすべて無効になります。多数のビジョンシステムを使用するネットワークでは、各ビジョンシステムに手動で構成設定を入力するよりも、DHCP セットアップの方がよく使用されます。しかし、初期設定を完了した後は、ビジョンシステムの DHCP を無効にして、固定 IP アドレスを割り当てることを強く推奨します。

[DHCP サーバの使用] チェックボックスがオフの場合は、アクティブな In-Sight ビジョンシステムのネットワーク設定を手動で行う必要があります。

DHCP サーバを使用していないネットワークでの In-Sight ビジョンシステムの手動による設定

  1. [DHCP サーバの使用] チェックボックスが現在オンになっている場合は、オフにします。

    :  In-Sight ビジョンシステムのネットワーク設定を以前に手動で行ったことがある場合は、[DHCP サーバの使用] チェックボックスをオフにすると、それらの設定内容が自動的にリストアされます。
  2. [IP アドレス] を入力します。
  3. [サブネットマスク] を入力します。
  4. 必要に応じて、[ホスト名][デフォルトゲートウェイ][DNS サーバ]、および [ドメイン名] を設定します。
  5. [OK] をクリックします。
  6. すべての変更を有効にするために、ビジョンシステムの電源を入れ直すように求められます。