ロボット通信 - Kuka ロボットコントローラ - シリアル

Kuka ロボットコントローラは、複雑ではあっても非常に強力なエラーチェックプロトコルを使用して、RS-232 シリアルポート経由でほかのデバイスと通信します。Kuka シリアル通信用に設定すると、In-Sight ビジョンシステムはこのプロトコルを認識して、Kuka コントローラから受信したコマンドに応答できるようになります。

Kuka モードは、In-Sight のネイティブモード通信の拡張です。Kuka モードは ネイティブモードに基づくので、In-Sight のジョブをネイティブモードで開発してテストした後、実際のロボットコントローラが In-Sight ビジョンシステムに接続されている場合のみ Kuka モードに切り替えることができます。ジョブにその他の変更を加える必要はありません。

:  
  • In-Sight ビジョンシステムと通信するには、Kuka ロボットは P3964R モードである必要があります。また、後述のように、ビジョンシステムの [シリアルポートの設定] で、[モード] として Kuka が選択されている必要があります。
  • In-Sight ビジョンシステムは、Kuka のデフォルトのプロトコル設定 (すなわち、トランザクションにおいて、Kuka ロボットの優先度が高く、In-Sight ビジョンシステムの優先度が低い設定) を使用するように設定されています。
  • シリアルベースのロボット通信がブレークアウトケーブルでサポートされていますが (In-Sight 5000 シリーズまたは In-Sight 7000 シリーズのみ)、セットアップが容易なので I/O モジュールを推奨します。
  • In-Sight Micro 1000 シリーズビジョンシステムは、CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールに接続している場合のみ、シリアル通信をサポートします。
  • In-Sight 70xx ~ 74xx シリーズ上でシリアル通信を有効にするには、ブレークアウトケーブルを使用するか、CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールを使用します。ブレークアウトケーブルに接続している場合 (I/O モジュールに接続されていない場合)、ディスクリート入出力ライン (各 1) をシリアル受信およびシリアル送信に設定することができます。詳細については、「In-Sight 70xx ~ 74xx ビジョンシステムのシリアル通信を有効にするには」を参照してください。
  • In-Sight Micro 8000 シリーズビジョンシステムは、CIO-MICRO I/O モジュールに接続している場合のみ、シリアル通信をサポートします。
  • CIO-WENET イーサネット I/O モジュールはシリアル通信をサポートしていません。

Kuka 通信用に In-Sight ビジョンシステムを設定するには

  1. [センサ] メニューで、[シリアルポートの設定] をクリックします。
  2. [シリアルポートの設定] ダイアログで、[モード] ドロップダウンリストを開いて、[Kuka] を選択します。

これで、In-Sight ビジョンシステムは、Kuka コントローラの標準のシリアルポート設定をデフォルトとして使用するようになります。ただし、コントローラが別の設定を使用する場合には、Kuka コントローラと同じシリアルポート設定を使用するように、In-Sight を設定してください。

:  Kuka KR C2 および KR C2 Edition 2005 ロボットコントローラがサポートされます。

Kuka コマンド

データおよびコマンドを送信する際も、データを受信する際も、Kuka ロボットコントローラは、In-Sight ビジョンシステムとの間のすべてのデータ通信をネイティブモードコマンドを使用して開始します。

Kuka モードでは、次のネイティブモードコマンドがサポートされます。

ネイティブモードコマンド

シンタックス

Get Job

GJ

Get Online

GO

Get Value

GV

Load File

LF[Filename]

Set Event

SE[整数]

Store File

TF[Filename]

Set Float

SF[列][行][浮動小数点数]

Set Integer

SI[列][行][整数]

Set Job

SJ[ID]

Set Online

SO[整数]

Set String

SS[列][行][文字列]