シリアル Kuka 通信 (ロボット)

Kuka ロボットコントローラは、複雑ですが非常に強力なエラーチェックプロトコルを使用して、RS-232 シリアルポート経由でほかのデバイスと通信します。 Kuka シリアル通信用に設定すると、In-Sight ビジョンシステムはこのプロトコルを認識して、Kuka コントローラから受信したコマンドに応答できるようになります。

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  • In-Sight ビジョンシステムと通信するには、Kuka ロボットは P3964R モードである必要があります。また、後述のように、ビジョンシステムは [シリアル Kuka] モードである必要があります。
  • In-Sight ビジョンシステムは、Kuka のデフォルトのプロトコル設定 (すなわち、トランザクションにおいて、Kuka ロボットの優先度が高く、In-Sight ビジョンシステムの優先度が低い設定) を使用するように設定されています。
  1. [プロトコル] から [シリアル Kuka] を選択すると、EasyBuilder は自動的にジョブを検証して、フィクスチャを定義する位置決めツールまたは検査ツールをサーチし、データ列を作成します。 [フォーマット出力文字列] タブの [ポジション名] ドロップダウンリストに、フィクスチャを作成するすべてのツールが表示されます。 ジョブにポジションを返すツールが 1 つしか含まれていない場合、そのツールがデフォルトとして選択されます。 ポジションを返すツールが 2 つ以上ある場合は、[ポジション名] ドロップダウンリストから、送信する出力文字列のツールを選択してください。 フォーマットされた文字列が表示されます。また、文字列の文字数も参照用に表示されます。 また、[エンコードされたロケーション] も表示され、In-Sight ネイティブモードコマンド、GV[EncodedLocation] を入力するときに、Kuka ロボットコントローラが参照するデータが表示されます。

    :  定義済みのフィクスチャがジョブにない場合、またはカスタマイズされた文字列を作成したり、文字列のフォーマットをカスタマイズしたい場合は、[カスタムフォーマット...] ボタンを押して、[FormatString] ダイアログを開いてください。このダイアログを使用して、異なる文字列を追加したり、文字列を変更したり、[上へ] または [下へ] ボタンを押して、送信されるデータの順番を変更することができます。文字列の変更を終了したら、[OK] ボタンを押します。
  2. EasyBuilder ビジョンシステムは、Kuka コントローラの標準のシリアルポート設定をデフォルトとして使用するようになります。 ただし、コントローラが別の設定を使用する場合には、[シリアルポートの設定] タブをクリックし、Kuka コントローラと同じシリアルポート設定を使用するように、In-Sight を設定してください。 [通信] ステップから他のステップに移るときに、シリアルモード設定は In-Sight ビジョンシステムに保存されます。

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    • Kuka KR C2 および KR C2 Edition 2005 ロボットコントローラがサポートされます。
    • [シリアルポート設定] オプションは、In-Sight モデルおよび I/O モジュールによって異なります。サポートしている I/O モジュールに接続している場合、[I/O モジュール] ボタンをクリックし、[I/O モジュールの設定] ダイアログを開いて、I/O モジュールを設定します。

    • In-Sight Micro 1000 シリーズビジョンシステムは、CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールに接続している場合のみ、シリアル通信をサポートします。

    • In-Sight 70xx - 74xx シリーズ上でシリアル通信を有効にするには、ブレークアウトケーブルを使用するか、CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールを使用します。 ブレークアウトケーブルに接続している場合 (I/O モジュールに接続されていない場合)、ディスクリート入出力ライン (各 1) をシリアル受信およびシリアル送信に設定することができます。 詳細については、In-Sight 70xx - 74xx ビジョンシステムのシリアル通信を有効にするにはをご参照ください。
    • In-Sight 70xx - 74xx シリーズビジョンシステムが CIO-MICRO または CIO-MICRO-CC I/O モジュールを使用するように構成されている場合、電源 I/O ケーブルの RS-232 TRANSMIT および RS-232 RECEIVE ピンは無効です。 I/O モジュールの RS-232 OUT ポート (DB9) を使用して、シリアルデバイスに接続してください。
    • In-Sight Micro 8000 シリーズビジョンシステムは、CIO-MICRO I/O モジュールに接続している場合のみ、シリアル通信をサポートします。
    • CIO-WENET I/O モジュールは、シリアル通信をサポートしません。

  3. Kuka ロボットコントローラは、In-Sight ビジョンシステムとの間のすべてのデータ通信をネイティブモードコマンドを使用して開始します。 GV[EncodedLocation] コマンドは、このステップで設定された文字列を返します。また、このコマンドは、EasyBuilder で開発されたジョブに使用してください。

シリアル Kuka モードは、In-Sight のネイティブモード通信の拡張です。 シリアル Kuka モードはネイティブモードに基づくので、In-Sight のジョブをネイティブモードで開発してテストした後、実際のロボットコントローラが In-Sight センサに接続されている場合のみシリアル Kuka モードに切り替えることができます。 ジョブにその他の変更を加える必要はありません。